乳牛と酪農を科学する

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乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

Dairy Tech Conference 2017: バンコクで酪農を学ぶ

セミナー 乳牛 出張 酪農経営 国際学会 タイ 乳生産

おばんです。 

バンコクは暑いです。
そして、熱いです。


道路にはバイクがあふれ、道ばたには屋台が食を売って歩きます。
晩ご飯を食べた庶民の食堂では、生水で洗いましたという生の野菜やハーブが付け合わせで供されます(辛さが中和されてすっきりしました)。
安宿に投宿していますが、机の上にはめんこいアリさんがお散歩しています(-_-)

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Dairy Tech Conference 2017

今日はDairy Tech ASIA 2017という国際会議でした。
企業や研究者が酪農に関係するテーマを発表しました。

会場では思いがけず北海道の企業の方とお目にかかりました。なんと奇遇なことでしょう。こういったところでの出会いはうれしいものです。

 

アジア酪農は極めて有望なマーケットで、欧米の企業は一生懸命売り込みをかけていました。アジア諸国の酪農生産はポテンシャルを秘めているが、まだまだ改善すべき点が多いので、少しの改善でも爆発的に生産性がアップするという事例が紹介されていました。

隣の会場では魚のエサのシンポジウム。養殖漁業もアジア沿岸では有力な産業だという証しです。

 

参加者に配られたオランダの酪農雑誌では中国酪農の特集。

中国酪農は発展を続けているが、乳質の改善が課題だそうです。乳業メーカーが農家から生乳を受け入れる際の検査項目として、乳中体細胞数、抗生物質や添加剤などの残留検査があるのは当然として、「水の希釈による増量(水増し)」もチェック項目というあたり、いかにも中国っぽい感じがしました。低品質乳は大手乳業メーカーは買い取りを拒否しますが、その拒否された牛乳を中小メーカーが買い取るそうです。そうした低品質乳は安かろう悪かろうという商品として流通するのでしょう。

 

また、中国酪農の規模拡大が急速なため、ニュージーランドからの育成牛導入が盛んにおこなわれていることも特集されていました。船で15日かけて生体輸入しているそうです。

アジアっぽい会議の進行

 

今日の会議は日本では考えられないゆる~い運営でした。
まずは時間がルーズ。

 

用意されていたプログラムの時間は15分遅れが当たり前で、1時間近く遅れたものもありました。発表の順序もばらばらで、プログラム場では最後の発表が最初におこなわれたりといった感じでした。

 

極めつけは、タイ語で書かれたスライド!

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まったくわからん!!

せっかくの強調も。。。

演者は英語で発表していますので、タイ語を英語に直すことは可能だったはずです。単なる横着!

 

などなど、思わずほおが緩む場面が満載の国際会議でした。

 

ただ、発表の大半は得るものが多く、今後の参考になることばかりでした。
私自身の講義や講演で紹介できるトピックスやスライド作成のワザが数多くありました。明日の深夜便で帰国のため、丸1日滞在できるのは今日だけという強行軍でしたが、思い切って来て良かったです。

 

セミナーから
タイの乳価は19バーツ/kg。日本円だと58円/kg。日本の乳価と比べると5分の3くらいの乳価ですが、物価が安いのでうまくやるとかなり儲かると考えられます。発表で紹介された例では1頭あたりの平均日乳量は14~18kg/日でした。ミャンマーのウシの乳量よりやや多いようです。

アジア人と欧米人の気質

 

私は国際学会に参加すると憂鬱なことがあります。

 

それは円卓での食事です。

 

国際学会にはランチが含まれており、ディナーが付いている日もあります。欧米の学会だと、食事中は見ず知らずの人たちが会話で盛り上がります。欧米人は基本的にパリピです。

英会話が堪能でない上に、もともと社交的ではない私はこの時間が苦痛で仕方ありません。

そんなわけで、今日もイヤだなあと思って昼食会場に向かいました。案の定、テーブル席での不特定多数の相席スタイルでした。


ですが、私の座ったアジア人テーブルは黙々と食事をしていました。英語が母国語でないというのもあるでしょうが、アジアにはシャイな人が多いのでしょう。気楽で助かりました。

会議の会場でも質問をするのは白人ばかりでした。アジア人からはほとんど質問が出なかったです。

アジア人と欧米人は気質が異なるのでしょうか。興味深い経験でした。

 

もう一つ食事中におもしろいと思ったことがあります。
国籍はわかりませんが同じテーブルに座った褐色の人たちが、おかずを手でつまんで食べていたことです。ミャンマー人のミンさんも、スプーンで食べられないものは手を使うと言っていたことを思い出しました。

 

久しぶりの東南アジアでしたが、学びや気づきが多くあります。

 

明日はVIV Asiaという国際展示会。
こちらも楽しみでワクワクします。