乳牛と酪農を科学する

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乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

サバ缶で脳トレ!? オメガ3脂肪酸の機能

おばんです。

昨夜、NHK-BSで美容と健康番組をやっていました。
そこで、特集されていたのがオメガ3脂肪酸です。

 

脂肪酸中性脂肪の材料で、脂肪酸3個で中性脂肪1個ができます。
脂肪と聞くと身体に悪いもの、中年には不要なもの、というイメージがあります。

健康診断で引っかかる人も多いのではないでしょうか(^^;)

 

しかし、オメガ3脂肪酸はアブラにしては珍しく現代人に不足しがちで、意識的に毎日摂取しなければならない高機能成分だということが紹介されていました。

 

偶然ですが、私もオメガ3脂肪酸の機能については注目していました。

オメガ3脂肪酸は身体に良いということで、数年前に企業と共同研究をしたことがあったのです。オメガ3脂肪酸を多く含む亜麻仁油をウシに摂取させることで、乳中のオメガ3脂肪酸含量が増えないだろうかという狙いです。

オメガ3脂肪酸がヒトの健康に良いことはわかっているので、牛乳中にその割合が増えると健康機能食品として高付加価値牛乳となります。


ですが、世の中、そううまく行くものではありません。残念ながら、オメガ3脂肪酸はウシの第一胃(ルーメン)で別の成分に変化してしまい、牛乳に高濃度で現れるまではいきませんでした。

 

↓粉末状に加工した油脂を給与した実験風景です。

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番組では、人間の身体の15%が脂肪でできていること、特に脳にいたっては60%が脂肪でできているので、脂肪の重要性が指摘されていました。

その中でも、オメガ3脂肪酸は、脳の小脳に多く含まれていて運動機能をつかさどっていたり、やる気や意思決定に関係するドーパミンを分泌する部位にも高濃度で含まれているとのことでした。


オメガ3脂肪酸は脳機能を改善し、運動や学習能力に効果を発揮するようです。認知症予防にも良さそうです。

 

さらに妊婦では胎児にオメガ3脂肪酸が優先的に移行するので、母親は必要な量のオメガ3脂肪酸を摂取できなくなりがちで、その摂取不足が様々な悪さをする様子が紹介されていました。

マウスの実験風景では、オメガ3脂肪酸を含まないエサを与えた母マウスは育児放棄をしてしまっていました!また、ヒトでは産後うつの原因にもなり得るそうです。妊婦さんは意識してオメガ3脂肪酸を含む食品を摂取する必要があるそうです。

 

オメガ3脂肪酸は何を食べれば良いのでしょうか?
オメガ3脂肪酸の一種であるαリノレン酸を多く含む油が、スーパーのアブラ売り場に並んでいます。たいてい小瓶で売られていて、値段も高価です。我々庶民にはおいそれと購入することができません。

そこで、身近な食材からとる方法が紹介されていました。

 

それがサバ缶です。

 

サバ缶をまるごと使いましょう!

 

青魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)はオメガ3脂肪酸そのものなのです。「魚、魚、魚~、魚を食べると~、頭が良くなる~」という歌がありましたが、これはオメガ3脂肪酸の機能をうたったものだったのです。

青魚の代表といえば、サンマ、イワシ、そしてサバですね。

 

で、サバ缶ですが、サバの身もさることながら、煮汁にも大量のオメガ3脂肪酸が溶け出ているそうです。ですから、番組ではサバ缶を使った味噌汁や炊き込みご飯が紹介されていましたが、いずれも煮汁ごとすべて調理されていました。サバ缶の炊き込みご飯なんて、おいしそうでしたよ~。

 

このことを息子の寝かしつけから起きてきた妻に伝えたところ、彼女は煮汁も含めてまるごと味噌汁に使っていたそうです。さすが~、愛する妻!

 

どうでしょうか。
安価なサバの缶詰を使って、脳や心の健康に役立ててみては。