乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

年末年始、ご馳走三昧だったのに体重が増えませんでした

一年が明けました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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年末年始、ご馳走三昧でしたが、体重の増減はありませんでした。

今日、息子と近所の温泉に行き、おそるおそる体重計に乗ったのですが、体重が全く増えていなかったことにびっくりしました。


クリスマス休暇から今日まで、糖質とか炭水化物と一般に言われていますが、具体的にはデンプン質の摂取量を控えたことが実を結びました。

デンプン質、すなわちご飯、麺、パン、それに正月ならではの餅などをあまり食べすぎなかったということです。

 

これらに含まれる、米、小麦などは主食といわれますが、これらにはデンプンが大量に含まれています。デンプンを摂取すると血糖値が上がります。血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌されて、過剰に摂取された糖質を脂肪組織に蓄えようという動きが始まります。

このことが、食べ過ぎると腹回りの脂肪が厚くなっていくメカニズムの基本です。

 

年末年始はご馳走が多かったですが、これは裏を返すと肉や刺身といった良質なタンパク質が多かったことを意味しています。

それら良質タンパク質に適度なアルコールで済ませていたため、満腹になるまで食べた上に、軽い雪かき以外の運動をしていなかったにもかかわらず、体重が維持されたのでしょう。

 

山盛りご飯や、締めのラーメンのようにデンプン質で満腹になることは、胃の膨満に加えて血糖値も上昇するダブルの満腹といえます。

一方、肉や魚で満腹になるのは、胃の膨満がメインで血糖値はそれほど上昇しません。つまり、インスリンも山盛りご飯と比べると分泌量も少ないと推測されます。

 

これが腹一杯食べても太らない秘訣なのでしょう。

 

動けなくなって苦しくなるくらい食べたのに体重増減がない。
昨夏、フランスを旅したときにも実感しましたが、そのことを年末年始の我が身を使って“実験”した結果も同じ傾向が示されました。

 


血糖値を上げない食事、みなさんもお試しあれ~