乳牛と酪農を科学する

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乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

協同学習というものを学んできました

皆さんは協同学習というものを聞いたことがありますか?

私は今日、協同学習ワークショップを受講してきて、その言葉とその意味を知りました。

 

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今日のワークショップでは北海道全域の小中高校の先生が集まって生徒の学習法について学びました。

学習法といっても、協同学習の手法は一斉に黒板を向いておこなう授業ではなく、少人数のグループに分かれて、ある目標(課題)にメンバーで取り組むといった授業スタイルです。

 

皆で協力して課題に取り組むことで、うまく機能すると1+1が2以上の成果になります。1人ずつ別々に仕事をしてもアウトプット量は二人分にしかなりませんが、チームで取り組むと人数以上の成果を上げることができるということです。

 

さらに、チームで取り組むことで落ちこぼれ生徒が出る確率を減らし、構成メンバー全員の能力が底上げされます。できる生徒はよりできるようになり、分かっていない生徒も理解ができるようになる。

このように協同学習を活用することで、各自で取り組む個別学習では期待できない成果がもたらされる可能性が広がります。

 

そのような技法のエッセンスを私たち参加者は5人ずつのグループに分かれて体験してきたというわけです。

なるほど一人で課題に取り組むと焦りや不安が生じ、結果的に誤った解答になってしまいました。ですが、仲間と会話しながら問題に当たると安心感が芽生え、チーム全体で正解を導き出すことができました。また、それに要する時間も一人で解答するよりも短時間で済みました。

 

これは何も生徒を対象とした学習だけではなく、企業などのチームビルディング、専門家を対象としたセミナー、職場での会議、場合によっては子どもに対する家庭学習の親のサポート場面など、様々なケースに応用して活性化を促すことが期待できます。

 

ただし、こんな興味深い授業法ですが、課題もあるようでした。

今回の参加者はほぼ全てが学校の先生だったので、「ほー、今の学校ではこのような最先端の授業を展開しているのか」と親目線で関心の言葉を発したところ、「そんなことはない、私たちは残念ながら少数派である」という答えが返ってきました。

実はこういった学習会に参加している先生は超意欲のある方たちで、その多くは参加費や旅費も自腹だということでした。

生徒の学びを深めるために身銭を切って学びの場に集う先生たち。

 

学校の先生に対しては何かと風当たりが強いように思われることがありますが、向上心旺盛でこんなにも熱心な先生もいるということを知り、カッコいいと思いました。

ただ、このワークショップに参加しているような勉強熱心で意欲溢れる先生に当たる確率はまだまだま高くはないのかもしれません。

果たして私の子どもの通う学校にはこのような先生はいるのでしょうか。

 

ワークショップは明日も続きます。

多くの学びを得てこようと思います。