乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

酪農ヘルパーという仕事について、生の声を聴いてきました

ホント、ここ最近の北海道は凍れます。

毎日が冷凍庫。

今日の江別は日中でも、マイナス6度でした!

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さて、明日は、酪農ヘルパー講習会の講師です。

今日は、実際に酪農ヘルパーとして現場で働く受講生や事務局の先生と、顔合わせの場がありました。

 

今回の受講生は、遠くは、愛知県、福島県から参加していました。
道内も、道東、道北、と全道から広範囲にまたがる参加者がいました。
本学の卒業生もいて、親しみの持てるメンバー構成でした。

 

様々な地域から集ってきたため、仕事の環境や雇用の条件なども、千差万別で、彼らの話す内容に興味深く耳を傾けました。

 

複数の自治体にまたがる広範囲を、少数のヘルパーで担当するため、移動距離が数百キロに及び、宿泊込みのヘルパー業務となる組合(組合というのは、ヘルパー利用組合のことです)

人手が足りなくて、シフトを回すのがきつすぎる組合

ボーナスなどが、破格に手厚い組合

住宅や食事など、賃金面以外の手当が厚い組合

隣町というだけで、給料が100万円単位で異なる組合、etc

 

現場の最前線の声は、とても刺激的でした。

さらに、話しは酪農家の意識や流儀にも及びます。

 

教科書通りに、きちんと作業をこなす優良農家がいる反面、牛を生き物と思わず、ひどい飼い方をしている悪徳農家もいるということを聞かされ、場が盛り上がります。

酪農家は、他人の農場を詳しく知ることはできませんが、多数の農場を訪問している酪農ヘルパーは、酪農家の意識にピンからキリまであることを知り抜いています。

彼らの話をまとめると、確実にいえるのは、奇をてらうのではなく、基本に忠実な農家が優秀な酪農家だということでした。

 

私は、日頃、現場に出る機会が少ないので、極めて有意義な時間を過ごすことができました。

講義をする立場の私ですが、受講生からも多くの学びを、得ることができます。

教える立場の自分が、逆に教わり、成長できる。

なんと幸せな身分でしょうか。

 

明日の講義も、刺激に満ちた時間になりそうです。
こういった生の情報を得ることで、学生への講義やゼミの時間も厚みを増すことでしょう。

勉強とは、とても楽しいものですね。