乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

大学教員の醍醐味 いつでも学べることのありがたさ

 帯広に来ました。
ウシのエサに関する研究グループの会議に参加するためです。


私は、そのグループのメンバーではないのですが、新しいエサの取り組みについての検証を依頼されました。
そこで、研究室の3年生たちと、検証実験を行いました。
その成果について、昨日、発表するために会議に参加したというわけです。

 

えてして、牛を使った実験は、結果があいまいになりがちです。
研究対象として加えたもの(処理区)と何も手を加えず従来通りのもの(対照区)で、比較するのですが、処理区と対照区の差が明確にならないことが多いのです。

 

ですが、今回の実験では、珍しく、処理を加えると目に見えて変化が現れるという、非常にきれいな結果を得ることができました。

 

学生たちも喜んでいたのですが、会議のメンバーからも好評な反応を得ることができました。

 

今回の会議に参加して、夜の部でも様々な情報交換をする中で、きれいな成果を出すことができた喜びよりも、一段上のしみじみとした喜びを実感しました。

 

それは、大学教員という身分は、学びと出会いのチャンスが与えられているということです。

 

今回呼んでいただいた研究グループですが、私の研究分野とは、少し離れたところにあります。したがって、本来ならば私自身の意思では参加することもありませんし、そこで活動している方たちと出会うこともありません。

 

ですが、私が乳牛の研究をしているということでお声がかかり、実験をやらせていただき、その報告会に呼んでいただくことができました。

その結果、全くの新しい出会いや、未知の分野の知識を手にすることができました。

おそらく、昨日は、私の報告を聞いたメンバーよりも、多くの人脈や知識を得た私の方が学びとしては大きかったのではないでしょうか。
思いがけず、ブログの読者さんもいましたし(^^;)

 

会員限定のシークレットな研究グループにゲストとして呼んでいただき、学びや出会いがあるという、なんと贅沢で恵まれた身分!

ありがたい話しで、感謝です。

 

これまで日の目を浴びない中、長年にわたりコツコツとやってきたことがまちがっていなかったのかもしれません。

 

疲れていたので迷いましたが、夜の交流も2次会まで参加しました。

結果は大成功で、名刺交換に終わった1次会では得られなかった、さらに深い気づきを得ることができました。
酒が過ぎると単なる時間と会費の無駄に終わりますが、生産性のある交流会は是非とも出るべきだと思いました。

 

特殊な職種なので一般的な話題ではないかもしれませんが、大学教員の醍醐味について、今日はご紹介しました。