乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

休むことも仕事のうち

この連休、シルバーウィークというのですね。
僕は、十分に休養を取ることができました。
というか、休養を意識して取りました。

 

この夏から継続して、仕事を詰め込んでいたのですが、最もストレスになっていたのが毎朝の牛舎当番の立会だったことがわかりました。

 

卒論研究の指導というのは、大学教員にとって、学生のためにも、自分自身の研究を深めるという意味でも最も重要なミッションです。

ですが、この研究のための時間というのは、学内業務や通常の講義の合間を縫って、自発的におこなうものという認識です。

研究を一生懸命やっているからといって、学内委員などの通常業務が免除になるということはありません。

 

学部生の場合は、大学院生と違って、教員が付きっきりで指導しなくてはいけません。
彼らにとって研究は初めての経験だからです。

そこで、毎朝の牛舎当番への立会が発生することになります。

これが、連日続くと、ボディブローのように効いてくることが体感できました。

 

今年は、コロナ休校のため、卒論開始が遅れました。
夏場以降、多いときには同時に4本の卒論が走りました。
それらの合間を縫って、他の卒論も担当学生と準備を進めるという、自転車操業が続きました。

 

朝昼2食弁当持参で牛舎に行く日々が続き、疲れているのに夜の睡眠も浅くなっていきました。

睡眠が浅くなるというのは、体が悲鳴を上げ始めているサインなのかもしれません。

 

9月に入って、体の不調が別の箇所にも見えてきました。

交感神経が常に働いてることで、免疫系が疲労し、暴走していたのかもしれません。


こりゃヤバいということで、この連休は思い切って牛舎には一切行かないように、学生に連絡して、休養に努めました。

 

おかげで、ぐっすり眠れました。
疲労がたまると出てくる体調面のサインもきれいになくなりました。

 

大学に勤める25年前、僕が実習生として勤めていた酪農家の親方が語っていた言葉が脳裏に残っています。

「休むことも仕事のうちだよ」
というものです。

これは、「良い仕事をするためには、しっかり休まないといけないんだよ」
という意味のコトバでした。

 

親方は、毎日の仕事をとしっかりこなすために、積極的に昼寝をしたり、早寝をしたり、酪農ヘルパーを積極的に活用していました。

 

今回、じっくり数日間休養したことで、完全リフレッシュできました。この時期に連休が作られたのも結構ありがたいかもしれません。

 

祝休日でも、仕事という方もたくさんいるでしょう。

そういった方には申し訳ないですが、休みを取れてラッキーでした。

私の実家のラーメン屋も、連休はかき入れ時なので、休みなく働いていました。。。

 

明日から、また新規の卒論試験が牛舎で始まります。

心も身体もゆとりを持って臨めそうです。

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