乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

ミャンマーからの留学生Mさん帰国

おばんです。

今日も早朝から仕事でした。仕事が立て込んでいます。

最近、朝6時出勤が続いていて疲労感が抜けません。。。

早朝出勤の楽しみは、集中力を高めた仕事量と、妻が作り置いてくれている弁当です。昼に加えて朝の分も弁当を持たせてくれます。

これを食べて元気出して仕事のスタートです!

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Mさん帰国の途へ

 3月1日はMさん帰国の日です。

11時の関空行きのフライトに間に合うようにMさんを乗せて新千歳空港までドライブです。彼の旅立ちに呼応するかのように快晴の朝でした。

日本に滞在した9ヵ月間のこと、研究のこと、北海道の美しい冬景色のこと、いろいろなおしゃべりをしていると、あっという間に空港に着きました。

 

彼とは全て英語でのコミュニケーションでした。

9ヵ月前は、私も英語でコミュニケーションするようになるとは想像もつきませんでした。今でも日本人特有の語順でヘンな英語になりがちです。主語抜きで目的語が先に来がちです。

ですが、主語-動詞ー目的語の語順を強く意識して、少しずつ意思を伝えられるようになりました。

もっと英語力を磨きたいと思うようになってきたころに、お別れです。

 

Mさんはミャンマーでは絶対にできなかった経験を日本で積むことができて、とても感激していました。この経験を学生、研究生活、酪農家に伝えていきたいと言っていました。

 

巣立っていく教え子と教員の寂しさ

 

そんな話をしていると、私なんかはウルウルしてきそうになってしまいましたが、彼はいたって明るかったです。そうですよね、待ちに待った奥さんと娘さんとの再会ですから。久しぶりのふるさとの景色やおいしい料理、待ち遠しいことでしょう。

 

私はこの時期、いつも感じることがあります。

教員とはなんと因果な商売かな、と。

学生のことを精一杯指導して、ともに過ごして、愛情が一杯湧いてきた頃に彼らは卒業し、巣立っていきます。卒業式を終えたあとの誰もいなくなったゼミ室なんて、寂しいったらありゃしません。

しかし、寂しく思っているのは私だけ。

彼らは次のステップ、新しい春からの生活に胸を躍らせ、不安を抱え、また巣立ちの手続きなど、寂しいなんて言っているヒマはありません。

教員は、育てては残されの繰り返し。。。

この時期はいつも「教え子ロス」に寂しさを覚えます。

嬉しく幸せな巣立ちに隠れた、教員という仕事の意外な一面ではないでしょうか。

 

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空港での小さな贈り物として、北海道の酒飲みの味方、エゾシカジャーキーとホタテ貝柱をプレゼントしました。途中の小腹を満たしてくださいな。

 

航空券はMさんの自費のため、LCC利用での航路でした。

千歳→関空→クアラルンプール→ヤンゴン

Mさんは大きなスーツケース、小さなスーツケース、リュックサックが持ち物。リュックと小さなスーツケースは持ち込みの予定でしたが、機内持ち込み制限の10kgをオーバーしてしまいました。やむなく追加手荷物で2つめのバッグを預けることになってしまいました。追加の料金は2800円でした。これが、カード払いしかできなかったので私が立て替えました。ピーチだけかもしれませんがLCC利用の際には注意が必要ですね。

 

札幌からヤンゴンまでは約24時間かけての移動です。今頃はクアラルンプール行きの飛行機の上かな。着いたら左ハンドルの運転がコワイと言ってビビっていました。それと30度近い暑さですね。

 

Mさん、さようなら!

 

Mさんと知り合って、ミャンマーという国に関心を持つことができるようになりました。全く関心もなく、どこにあるのかさえおぼつかなかった国ミャンマー

しかし、かの国の国民は勤勉で、清貧で、紳士で、向上心が有り、粘り強く、見習うべき長所がたくさんありました。ミャンマー人は、日本人が失ったもの、そもそも持っていないものをたくさん持っていると思います。

Mさんだけの特性かとお思いでしょうが、彼の妻の話を聞いても、日本に留学していた彼の友人、先輩に接しても同じような感触を得ました。ですから、国民性といっても良いのではないかと感じています。

 

次逢うときはミャンマーですね!といって堅い握手で別れました。

ぼくはあなたに逢えて幸せでした!

ありがとう、そしてさようなら、Mさん

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