乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

VIV ASIA 2017とクロントイ市場:バンコク

おばんです。
バンコクの空港で更新です。

 

マイナス10℃からの訪タイ、体に応えます。
今日の最高気温は36℃の予報でした。。。

 

ホテルで、700バーツかかりましたが、18時までのレイトチェックアウトを頼んでみました。これが、大正解でした。朝から午後までの展示会や市場巡りで汗だくになった体をシャワーでクールダウンでき、快適に空港に向かうことができました。汗みどろのままの空港はつらかったと思います。

 

18時過ぎに空港行きのエアポートレールリンク(モノレール)に乗ろうとしましたが、激混みで乗り込めず、3度目でようやく乗ることができました。東京のラッシュアワー以上の混みようだったのではないでしょうか。夕方に空港に向かう方は、時間に余裕を持って行動しましょう。

VIV Asia雑感

アジアの畜産はトリとブタがメインということを実感しました。展示はこの2畜種に関連したものが多く、酪農は限られていました。

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昨年の11月に訪問したドイツ・ハノーバーのEuroTier(ユーロティアー)と比べると、機械や設備の展示が少なく、家畜を会場に連れ込むといったこともみられず、こじんまりとした印象でした。

 

そうはいっても、日本でこの規模の畜産展示会はまずないでしょうから、アジア最大級であることは確かでしょう。日本人の姿もちらほらと見かけましたし、日本の企業も出展していました。

私も日本企業や共同研究で関連のあるフランスの企業ブースを訪問しました。

 

酪農については、添加剤や薬品の展示が目立ちました。
ユニークなところでは、タンニン、サポニンといった機能性添加剤があり、カビ毒やバイパスタンパク質系といったおなじみのの資材を扱うブースも多かったです。

 

国別にみると、ヨーロッパを中心とした欧米勢主体に、中国、台湾、韓国といったアジア勢が続くといった様相でした。

 

昨日のDairyTech Conferenceでもあったように、アジア地区の乳牛の生産性はまだまだ低いです。売り込みをかける企業からすれば、日乳量が10kg台の酪農生産ではビジネスチャンスが小さいということなのでしょう。

アジアではこの先、酪農が発展するのは確実です。酪農の発展に伴いVIV Asiaにおける展示の傾向も変化すると考えられますので、今後もウォッチを続けていきたいです。

 

豆知識
アジア地区での酪農の発展にスタバが貢献しているそうです。生乳とコーヒーの組み合わせが、アジアでも急速に浸透しており、牛乳の需要を底上げしているのです。

すさまじい命と食の市場

深夜便での帰国なので、展示会は午後早々に引き上げました。

ホテルに戻る途中に、バンコク南部のクロントイ市場に立ち寄りました。

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私は商売柄、農畜産物を扱う食に関心がありますが、この市場の熱気はすさまじかったです。タイ人の食に対する情熱がビシビシと伝わってきました。
野菜、肉、魚、その他のありとあらゆる食材が迷路のような市場内に並べられています。命あるものがそのまま売られていたり、目の前で生き物から食品へと変わっていく様が繰り広げられます。


生々しい究極の食育の場でした。

 

クロントイ市場では、我々はどれだけきれい事をといっても、結局は命をいただいて生かされていることをこれでもかという勢いで突きつけられます。

 

日本人は私以外見かけませんでした。
全くの観光コース外ですが、地下鉄から徒歩数分とアクセスは非常によいです。私のような物好きは足を運んでみてはいかがでしょうか。
生まれる前の話なので、見たことはないですが、戦後の闇市はこんな感じだったのではと想像しました。

 

熱くて、暑い街、バンコク訪問の旅でした。