先週の土曜日、帯広で、十勝青年獣医師会に所属する、若手獣医師に今年度最後の講義をしてきました。
今回のテーマは、飼料設計でした。
最近はまっている、協同学習のスタイルを取り入れてのグループワークを実践してきました(今まで、協同の字が間違っていました)。
段取りを、かなり綿密にイメトレしたおかげで、ほぼスケジュール通りに終えることができました。やはり、仕事は何事においても「段取り命」ですね。
この学習会には、昨年の2月から1年間で、6回呼んでいただきました。
思い返せば、私が得意としていない分野も含まれていたこと、最初の方は段取りが悪くペース配分がうまくいかなかったこと、仕掛けが不発でウケが悪かったこと、などなど、いろいろと失敗を経験しました。
それでも、こいつは使えないということで、ダメ出しされることもなく最後まで付き合っていただきました。
そんな意味では、この1年間で最も成長したのは、私自身でしょう。
そんな機会を与えていただき、感謝の気持ちしかありません。
楽しくもあったけど、ある意味では苦しい1年間でした。
そんな中、講義での失敗を振り返り、反省を次に活かすことで、少しずつ成長することができました。
ある意味、講師の私が、彼らに育ててもらったと言っても、言い過ぎではありません。
学習ピラミッド(ラーニングピラミッド)というのがあります。
これを観ると、学んだことのうち身につくのが何パーセントかということが理解できます。
私たち教員が普段学生におこなっている一方通行の講義は、5%しか身につかないそうです。それに反して、最も学びとして身につくのが、人に教えることだそうです。
この1年間、彼らに教えることを通して、私が最も学んでいたことがわかります。
また、前半の方で行っていた、単なる講義は、おそらく多くの受講生が身についていないことでしょう。
今回の、教え合い、聴き合うスタイルの講義で、彼らが、少しでも学びを持ち帰ってもらえれば嬉しいです。
私も、ここでの経験を、来春からの学生の講義に還元してきたいと、考えています。来年度の講義の仕掛けをイメトレすると、ワクワクします。
教師がワクワクすれば、学生もワクワクしてくれるでしょう。
後期の授業が終わった冬から春にかけての期間は、大学教員にとって、今年の収穫物を整理し、来春の種をまくための苗床を準備する、大切な時期です。