乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

知識を伝えることと人柄 (おまけ:ラストに妻のアイデア弁当の紹介(^^))

先日、とある酪農セミナーに参加してきました。

 

ここ数年、私は、セミナーで講師として、話す機会が増えてきました。

 

大学での講義と、セミナーは、伝え方が微妙に異なります。
黒板が、あるかないかというのが、一番の違いになります。

 

私は、講義では、必ずといってよいほど黒板を使います。
パワーポイントだけでは、うまく伝えられないと、考えているからです。
ですが、セミナーでは、黒板(ホワイトボード)がない場所が少なくありません。

 

パワーポイントしか、伝える手段がないときに、どのように伝えれば、聴衆の理解が深まるか、それが最近の私の課題です。

 

そんなわけで、今年はせっせとセミナーに、足を運びました。
セミナーの目的は、酪農に関する情報を得るのが当然、第一ですが、セミナー講師として、「伝え方」のスキルを盗みたい、という思いもありました。

 

伝え方に注目して、セミナーを受講すると、今までとは見え方が違ってくることに気付きました。

アメリカ人は、とてもフランクで、距離感を縮めるのが上手ですね。

日本人にありがちなのは、難しいことを、難しく伝えてしまうことです。

これじゃあ、研究者でなければ、理解できないよ、と感じる場面が多々あります。

 

さて、冒頭の、セミナーで得た学びです。

講師は、お若い方でした。
私たちの業界では、あるテーマ(テクニック)、について語るときは、研究のデータを示すことで、聴衆に納得してもらいます。

 

ですが、先日の講師は、ほとんどデータがありませんでした。
テーマも、特定の範囲が、延々と続きました。

それなのに、時間は、予定を30分オーバー。


推測ですが、勉強(経験)が不十分で、持ちネタが乏しいのでしょう。

なのに、しゃべりたい性格なのでしょう。

それはそれで、仕方ないですよね。
会費も無料でしたので、お若い方だし、まあこんなこともあるわね、と。

 

ところが、その講師の、語り方が、断定口調で、かつ上から目線でした。。。
自分は、何でも知っている、オレのいうとおりにすれば絶対に儲かる、オレが全て正しい、みたいなオーラが全開でした。

 

聴いていて、気持ちが、どんどん冷めていきました。
こういった経験は珍しいです。

私には、絶対に真似できない、タイプです。

 

反面教師にしかなりませんが、学びがあったことは、良かったとしましょう。

私は、自分に自信がないせいもありますが、人前でエラそうにすることができない性格です。

先の講師は、自信がたっぷりなのでしょうね。

 

自信満々で語っても、中身が薄っぺらいと、メッキがはがれて、みっともないと感じました。


「実るほど頭をたれる稲穂かな」

この言葉を忘れずにいたい、と改めて思い直した、セミナーでした。

 

<おまけ>

↓移動の列車内で食べた、妻のアイデア弁当1

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↓なんと、弁当箱は牛乳パック!

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↓中はこんな感じ。汁漏れに強く、食べたら捨てるだけ。周りの目が気にならなければ、最高のアイデア(それが一番の問題でしょうか(^^;))

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