乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

猛烈インプットした先に現れたもの

 

私がブログを書くときは、テキストエディタを使います。
ブログ用にテクストエディタを開くのがとても久しぶりのような気がします。

 

前回の更新が5/5なので、10日ぶりです。
このブログを始めてから、最も長い空白期間ではないでしょうか。

 

私は5月の中旬までに大きな締め切りを3本抱えているのですが、GW中盤から、その準備に忙殺されていました(忙殺、良くできた言葉だけど、嫌な響きですね。。。)

 

3本の締めきりの中でも特にヘビーだったのが、アメリカの学会誌への投稿を予定している論文執筆でした。この論文は、昨年の共同研究者とともに計画を立てて、私が筆頭著者として準備を進めています。

 

なぜヘビーだったかというと、論文のテーマが、これまで私が専門としてきた分野から、ちょっぴりズレているため新たな情報収集が必要だったということが一つです。

もう一つは、狙っている投稿先の学会誌が国際的にも一流なので、一切隙のない理論構築が求められるからです。

 

この10日間は、私は、莫大なインプットを繰り返しました。

脳の知識をため込む部分へ新しい情報がなだれ込み続けました。

新規に流入する情報量が急激すぎたため、脳の知識をためるエリアからあふれだし、氾濫が起きました。

この知識の洪水期間は、とても苦しい期間でした。
知識ばっかり詰め込んでも、知識同士がつなげらず、頭が冴えて眠りも浅くなってしまいました。

ですが、ようやく、あふれた水が引くときが訪れました。

水が引いたあとは、豊かに肥えた大地が顔を覗かせ、論文のキーとなる部分が書き上がりました。

 

今振替って思うのは、睡眠と、インプットしたものを寝かせる時間というのは、スゴいものだなということです。

昨日まで頭の中でぐるぐるしていたものが、ある朝まとまって、スッとアイデアが流れ出てくる瞬間が訪れたからです。

論文をメールで共同研究者に送り、OKをもらったときは感動しました。

 

この猛烈なインプットの成果は、論文だけに終わりませんでした。

この3日間ほどは、今週末の講演の準備をしていたのですが、今までになくスラスラと濃い内容のスライドを作り続けることができました。

8割方書き終えていた、別の原稿も、内容を充実させる方向で手を加えることができました。

 

5/5以降、私の論文管理ソフトには50本の論文が付け加えられていました。
よんだけど使えなかった論文も含めるとさらにその数は増えます。

取り組み始めた当初は、意識朦朧とするレベルで、苦しかったですが、今となってはまた一つレベルの上がった自分を実感できています。

 

今日は、こんな感想を話をしたときの、昨夜の妻の言葉で締めたいと思います。
「つらかったけど、がんばるきっかけを与えてくれた(共同研究者の)O先生に感謝だね」

試練を与えてくれるヒトが身近にいるのは、ホントありがたいことです。

 

↓この間、庭の花は満開を迎えました。