私の出張のお供はプライムビデオで映画です。
羽田往復だと、待ち時間や、JRの車内も含めると片道で1本の映画を観ることができます。
今回、岩手大学で開催された日本畜産学会の出張で、2本の映画を観ました。
(ちなみ、4年生のゼミ生が発表をし、とても上手にプレゼンしていました!)
作品の時間の関係で、たまたま戦争に関する映画を2本続けました。
ひとつ目は、アフガニスタンに国連軍の一員として従軍していた、デンマーク軍の小隊長の話しです。
彼は三人の子供のいる若い父親です。
彼は、部下を救うために極限状態でとった選択が、タリバンの敵兵のみならず、現地の民間人の命を奪ってしまいます。
そのことから、国家から訴えられ、裁判に臨むことになってしまいます。
戦場での命がけの判断と法のどちらが優先されるのか。
部隊の全滅を防ぐ選択肢は、隊長のとった行動しかありませんでした。
一方で、戦時下とはいえ、一般市民を殺してしまった罪を消し去ることはできません。
そもそも、外国の治安維持のために、国連軍という形で命がけで戦場に身を置かねばならない状況に、私には気の毒で仕方ありませんでした。
二つ目の作品は、冷戦下のドイツとノルウェーの戦災孤児にまつわる話しです。
ドイツでは、大戦時に孤児となった子供は養育施設で育てられ、その中からスパイとして生きることを余儀なくされた若者も育ちました。
情報収集が必要な国に送り込まれて、全くの別人として家庭を持って生活をする。しかし、いつの日か隠しきれなくなって、組織から付け狙われることになる。
親の愛情を知らずに育ち、愛情に飢えているがゆえに、愛情と引き替えに諜報機関から利用される人生。
前者は男で兵隊、後者は女でスパイ、主人公の性別や立場は違いますが、両者とも戦争によって自身の人生や愛する人の人生までもみくちゃにされてしまいます。
帰宅後、漢字の書き取りをがんばっている次男を眺めながらしみじみ戦争はイヤだと思いました。
どちらも気の毒でやりきれない骨太な映画です。
1本目の映画
2本目の映画