大学教員の仕事は研究、教育、ゼミ運営、教授会や学内業務などいろいろありますが、高校に出向いての出前授業というのも捨て置けない業務の一つになります。
僕も年に何度か道内、内地の高校からお呼びがかかって、授業をしに行きます。
高校サイドでは、幅広い分野の大学の教員を招いて授業を設定し、生徒は自分の好みで受講したい授業に参加するというスタイルが一般的です。
今日は、東京は田園調布の中高一貫校で酪農と乳牛の魅力について講義をしてきました。
今日の学校では、音楽、物理、科学、経済、体育など、多岐にわたる大学の教員が15人ほど集まっていました。ほとんど関東圏の大学の中、ぽつんと北海道から僕が参加でした(^^;)
昨年に続き2度目の訪問ですが、田園調布という街は、北海道の田舎者には異次元の空間です。
多摩川の駅で降りて学校に向かうのですが、高級住宅街はベンツとレクサスが標準装備です。セコムは当たり前の豪邸並ぶ通りを抜けると、目標の学校にたどり着きます。
多摩川の駅前に公園はありますが、チョイと一休みできるような緑の公園や空き地は見当たりません。
もちろんウシがいそうな雰囲気は一切ありません(^^;)
(多摩川方面に行くと緑があるのかな?)
田舎者の自分にしてみると、イソップ童話の「田舎のネズミと都会のネズミ」を地で行く経験です。
さて、そうはいっても若者の感性はどこでも同じ。
中学3年生と高校1年生に対して、北海道、酪農、乳牛、ルーメンと微生物といったキーワードについて1時間強の授業をしてきました。
生徒もノリがよく、かつ真剣に受講してくれて、こちらも楽しく授業をすることができました。
生徒は自前のノートパソコンを持参しているので(さすが先端の学校!)、Googleマップで東京と北海道を比較してもらいました。
授業冒頭で、ちょっとした旅行記分を味わってもらいます。
(我が家の子供たちの学校は、北海道の公立ですが、一人一台のネットに接続したノートパソコンなんてあり得ない世界です。こうやって、教育格差が広がっていくのですね。。。)
最後はお決まりの酪農のロマンを話しして講義を終えました。
(酪農のロマンについてはまたいつか紹介したいと思います。僕のVSOP、食料生産についてのサステイナブルなシステムです)
心地よい疲労のもと、帰路は鎌田で牛タンをテイクアウトして、羽田でビールをやりながら晩ご飯です。
明日から、寒い北海道で、また牛舎仕事。
つかの間の異次元体験でした。
↓北海道では紅葉が始まっています