乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

海の向こうの国の友を思う

僕には二人の外国人の友人がいます。


一人は台湾人の林さん、もう一人はミャンマー人のミンさんです(どちらもあちらの国では大勢いる名前です)。


二人とも、本学の留学生で、在学中は研究の指導をするとともに、プライベートでも楽しく過ごした仲です。

 

この二つの国は、今世界の注目を集めています。

 

台湾は米中の争い(冷戦?)のとばっちりを食って、緊張にさらされています。
もともと徴兵制のある国で、林さんも軍隊に行っていました。
台湾軍の仮想敵国は、当然のことながら中国でしょう。

その中国とアメリカが台湾周辺でにらみ合いを続けています。
日米の首脳会談では、アメリカ同盟を維持したければ、台湾寄りのポジションを取りなさいと言われたのかどうか知りませんが、わが国も米中の緊張の中に引きずり込まれました。

僕としてはただ純粋に、林さんやその家族、台湾で出会った優しい人たちが穏やかに暮らして欲しいと願うだけです。

 

一方のミャンマー

こちらの現状は言うに及ばないでしょう。

ミンさんには、軍事クーデター以降、何度かメールをしました。

当初は家族の日常だったり、みなで軍事政権に対抗するポーズを撮っている写真を送ってきてくれました。


そのメールも、だんだんよそ行きのあっさりした内容に変わっていきました。

 

最近では、カミサンと話をして、日本人とメールのやりとりをしていることで彼の身に不利益が及んではいけないということで、連絡自体を差し控えています。

 

本学での留学を終えて、ミャンマーに帰国した彼からは何度か会いに来てくださいという連絡を受けました。

僕も逢いに行く気満々だったのですが、彼の健康面の問題が浮上し、回復後は、ミンさんは中国へ留学しました。留学中にはコロナが発生し、コロナが落ち着いたら会いに行きますね、と言っていた矢先にクーデター、もはやいつ会いに行けるかわかりません。

 

近いうちに行きますね、と先送りしていたヤキが回りました。

 

この先、平和なミャンマーが戻ってくることはあるのでしょうか。。。

 

ちなみに、札幌の円山動物園に数年前にやってきた象はミャンマー生まれです。
そして、先進国中で接種率の異様に低いわが国のコロナワクチンですが、なんと政変で混乱しているミャンマーと同じ水準だそうです。。。

↓先週、道北の美深町の空を白鳥の群れが飛んでいました。遠く南の国から渡ってきたのかもしれません。鳥のように自由に飛んで来れれば、とミャンマーの友人を思います

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