乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

オーストラリア人とガチで切った張ったの知的応酬をしました

ひょんなきっかけでオーストラリアの栄養学者チームと輸入乾草の品質についてのディスカッションをすることになりました。

 

自給粗飼料を中心に扱ってきた自分ですので、相手側からしたら役不足かなと思いながら、軽い気持ちで受けました。

一度ミーティングして、相手側が「コイツなんもわかってないな」と思えば、もう声がかからないだけですから、気楽なものです。

僕の方はオーストラリア人と酪農についてディスカッションできる経験は貴重なので、損はありません。

おまけに、通訳も付くということですので、英語のできない僕からするとなんのプレッシャーもありませんでした。

 

時差がないので時間的にも良い塩梅でWebディスカッションとなりましたが、相手側の栄養学のレベルがハンパありませんでした。

日本や北海道の酪農情勢、粗飼料の消化性や栄養学全般について鋭い質問が矢継ぎ早に寄せられます。

こちらは、まるでテレビゲームでやっつけてもやっつけても湧いてくる敵に立ち向かう主人公のような感じで、質問に答えていきました。

 

1時間のディスカッションでしたが、なまら疲れました。。。

 

ところが、どこをどう気に入られたのかわかりませんが、その後もコンタクトが続き(企業のPVをみせられました)、今日になって文書で質問が寄せられてきました。

そこには、オーストラリアの牧草の消化性の膨大なデータまで添付され、それに対しての意見を求められたり。。。

 

文書での質問の内容が、またまた高度すぎて、えげつないのであります。

きちんと回答できれば、それがそのまま一流の論文の考察になるような鋭すぎる質問ばかりなのです。

僕の回答を待って再度のWebミーティングをしましょうという、お誘いまで頂戴しました。

 

ありがたいやら、重たいやら・・・(-_-)

学びを得られる千載一遇のチャンスとみることもできますし、日本代表(?)としてヘタを打てないというプレッシャーもひしひしと感じています。

 

彼らは企業所属の栄養学者ですが、酪農・畜産の本場はレベルが高すぎてワヤなんですね。

大学や試験研究機関の所属でなくてもここまでの酪農力を備えている人材を有するオーストラリア・・・恐るべしでございます。

 

↓雨上がりの北海道神宮に参拝してきました。七五三のメンコイ子供たちがわらわらといました。

 

f:id:dairycow2017:20211103173220j:plain