今朝は寒が戻りました。
雪の札幌です。
日差しを浴びるとすぐに消えてなくなりそうな春の雪です。
最近の我が家の話題の1つに、日本の将来があります。
人口80万人割れという驚愕の少子化、人口減少社会について、最近、カミサンと憂うことが多くなりました。
我が家の子供たちや学生が、自分たちと同じ歳になる頃には、日本は衰退してまともに稼ぐこともできなくなっているのではないかという心配です。
ニュージーランドがなぜ乳製品や畜産物の輸出大国なのかは、自国内にそれを消費する人口がないからに他なりません。
買う人が国内にいなければ、他国に売るしかないのです。
10年ほど前にNZを訪問した際には、若い人は職を求めてオーストラリアに出て行ってしまうという話も聴きました。
日本も、やがてNZのような消費者も労働者も不足する国になっていきそうです。
このような時代ですから、ありきたりですが、自分で考え決断する力や、失敗にもしなやかに対処できるレジリエンス(のれんに腕通しのようなイメージ)、そして語学力を身につけて欲しいと思っています。
今までのように普通に学校を出て、普通に就職すれば、家族を養いつつ家持ちの生活ができるような時代は過去のものになってしまうような気がしています。
経済的な意味で、日本の行く末が気になる昨今ですが、食料生産を担う畜産や酪農にはまだまだ可能性があると思っています。
ここ最近生産現場を訪問して成功している酪農人をみていると、みな一様に頭を使って、行動していました。
逆にいうと、酪農経営では、頭を使って考えて、決断して、行動することができれば、まだまだ充分な利潤を上げられるということになります。
そんな中で、ここ最近、おもしろい取り組みをしている若き酪農経営者の存在を知りました。
それは、インターネットラジオを運営している酪農家が増えてきたということです。
僕が知っているのは、本学OBで江別で酪農を営んでいるNさん、酪農家戸数の少ない富山で地域に配慮しながら若手のリーダーとしてがんばっているAさんです。
また、岡山県にもラジオ配信をしてる酪農家がいるということを地元のN獣医師から教えてもらいました。
彼らのラジオ番組では、若い酪農家たちが、牛や牛乳を知ってもらおうと自分たちの声を発信しています。
配信されるコンテンツは、義務感や悲壮感が前面に出るのではなく、楽しんでやっているのが伝わってくるのが好感を持てます。
こういったラジオ配信のメリットとしては、業界以外の市民、消費者に情報発信できることがパッと思いつきますが、地域を越えて同業者同士で情報交換できることも大きなメリットでしょう。
富山のAさんに聞いた話しでは、近隣には酪農家が少ないので、SNSやWeb会議ツールを駆使して県をまたいだ酪農家同士の勉強会や情報交換をしているそうです。
人と繋がれることは人生を豊かにしてくれます。
僕も今年は多くの酪農人と知り合うことができました。
古い既成概念にとらわれず、日々の生活を面白がって、コンフォートゾーンの外側に一歩踏み出すと、何か良いことが訪れるでしょう。
(コンフォートゾーンは、わかりやすくいうと、居心地の良い場所です。井の中の蛙の井戸に当たる場所といえば良いでしょうか)
失敗を恐れずに一歩踏み出す生き方を選択することが、縮小社会が訪れた日本ではますます大切になってくると、僕は確信しています。
江別のN牧場
牛屋の父ちゃんラジオ
富山のA牧場
百年酪農 あおちゃん
↓壮大な立山連峰、行ってみたい(^^)