乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

北海道の暑熱対策、微妙な夏に悩みます

熊本に行って参ります。

先日の台風の傷跡が心配ですが、真夏(残暑?)の熱波は相当のものだと思います。

メインの業務は現場の獣医師さんたちに、ルミノロジーを中心として講演してくることですが、現地の暑熱対策の事例や粗飼料の利用についても学んできたいです。

 

北海道でも暑熱対策は進んでいます。

今や、いわゆる1mサイズのファンが牛舎の天井から多数吊されているのは当たり前の光景です。

大型のサイクロンファンやフリーストール牛舎のトンネル換気も珍しくありません。

 

本州ではよく見かけますが、ミスト(細霧)を、ファンの風を利用して牛舎内に送り込むシステムを導入している牧場もあります。

先日は、ソーカーといってフリーストールの連スタ(飼槽についている柵)の上から、ウシに水をかけている牛舎を視察しました。

北海道、それも涼しい道東でしたので驚きました。

 

ソーカーとは、soak(水に浸す、濡らす)が語源となったシステムです。

細霧システムは霧の吹きつけですが、ソーカーでは牛体に水をチョロチョロと直接かけてやるものです。

いわば水浴びです。


風呂上がりの濡れた身体で扇風機の前に立つと気持ちいいのと同じで、ウシも濡れた身体で送風ファンの下に立ち、涼を求めるというわけです。

 

重厚な暑熱対策システムを目の当たりにして、いよいよ北海道でも本州並みの暑熱対策が必要になってきていることを実感し、そのコスト負担についても思いを巡らせています。

たしかに涼しくしてやることはウシにとってプラスなんですが、その費用対効果です。

 

9月に入って、最近の僕の寝室では、窓を開けて寝ると快適に寝られるくらいの涼しさになってきています。

北海道では暑さ寒さも彼岸までを地でいっている感じです。

 

酪農スピードニュースでは、9月3日付の記事で、今夏の北海道は「暑さの影響比較的軽微か」という報道がなされていました。

 

でも、仮に夏が短かったとしても、ヒートストレスによって繁殖があずると被るダメージは長期に及びます。

都府県並みにはっきり長期間持続する暑熱であれば踏ん切りが付くのですが、北海道の夏は短く、最高・最低気温も低めなところが微妙で悩ましいです。

暑熱対策の費用対効果、そんなあたりも暑熱の本場、熊本で考えてきたいです。

 

↓「あ~暑くてかなワン」byドンちゃん