乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

AMTSが生まれ変わるそうです

僕はAMTS、NDSという飼料設計ソフトを使っています。


前者の方が使用年数は長く、後者はその良さに惹かれながらも使い方を学んでいる状況です。

 

これら二つの飼料設計ソフトに共通する特徴があります。

それは、CNCPSという理論をベースとした計算式(モデル式とも言います)が使われていることです。

CNCPSとは、アメリカのコーネル大学が構築した乳牛栄養学の理論です。

 

つまり、両者は全く別のソフトですが、計算結果はほぼ同じ値になるというわけです。

 

今回、帯広でAMTSに関する研修会に参加してきました。

講師は同ソフトを開発、販売するアメリカ人の社長です。

会場には、旧知の同業者、初めてご挨拶する方など、多くのプロフェッショナルが集っていました。

 

研修会では、CNCPSの現行バージョン6.5.5から、バージョン7.0に近々アップデートされ、それがAMTSにも組み込まれるという話しを聴きました。

 

バージョン7では、ルーメン微生物を細菌とプロトゾアに分割することや、小腸・大腸での消化・発酵モデルが組み込まれるなど、大幅なバージョンアップが予定されているという説明でした。

 

ルミノロジーを学ぶものとしては、エキサイティングな話しでワクワクしながら受講しました。

 

実際の牛の消化システムを計算式として操作しようという、壮大な計画が着々と進んでいることがわかりました。

 

もう一つ大きな改編があるようです。

それは、AMTSというソフトから、AMTS Nutritionという全く別のソフトに生まれ変わるということです。

新ソフトはクラウドによるデータ管理とPC上での操作が統合されるシステムのようです。

使い勝手も変わるので、僕には一長一短に感じられました。

 

NDSもCNCPSバージョン7を組み込んでくるのでしょうか。

そちらも気になります。

 

↓せっかくの犬用座布団が、引っ張り合いのおもちゃになってしまいました(^^;)