乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

流す必要のない涙を流す子供たち

これから書くことは事実に基づきます。 札幌から1時間ほど離れた地方都市に小学6年生の児童が暮らしています。 その児童は学校で、何者か(おそらくクラスメート)によって、筆入れの中の文房具をすべて粉々に壊されました。 その中には、お気に入りの文房具…

人間万事塞翁が馬

ただ今、仁川国際空港のラウンジです。 思いがけず韓国の地に足を下ろしたことになります。今朝のアメリカ行きのフライトのアクシデントですが、何とかクリアできました。 便の振替の際に、座席のアップグレードもしてもらえました。そんなわけで、空港ラウ…

訪米直前のバタバタ:海外航空会社を使うときのリスク

今週末から、アメリカのオハイオ州シンシナティで開かれる国際学会に参加してきます。 新千歳空港を昼に出発するため、いつも通りの朝を過ごしていて、何げなくメールチェックをしました。 そうすると、今回利用するデルタ航空から英語のメールが2通届いてい…

脂肪味を感じる舌を持っていますか?:NHKクロ現

私の実家はラーメン屋でした。さっぱり目のスープに、モヤシがてんこ盛りのラーメンが特徴でした。 少しずつ値上げをしましたが、閉店時でも1杯650円でした。この安いラーメンを、客に頭を下げながら、プロの心意気で提供し続けた両親には、とても感謝し…

最後の幼稚園訪問:歳を取ってからの子育ては最高のギフト

昨日、この春、小学校に上がった息子の幼稚園に行ってきました。卒園アルバムが出来上がったとの連絡を受けたので、その引き取りのためでした。 懐かしい幼稚園 先生たちも覚えていてくれて、「○○ちゃんは元気に学校に通っていますか」と短時間ですが、盛り…

憎たらしい免疫

免疫といえば、病気から守ってくれるものということで、免疫力アップのための生活習慣や、食生活は何かと注目されます。 一般的には、とても大切なものと認識されています。 今年は、服薬がうまくいったので軽くすみましたが、私はシラカバ花粉症で毎春悩ま…

死についての重すぎた番組:安楽死に関するNHKスペシャル

昨日、妻と二人でNHKスペシャルを観ました。 テーマは、難病で死に向かうしかない女性、私とほぼ同年代、の最期を追ったドキュメンタリーでした。 番組では、人工呼吸器をつけて、まばたき以外は身体を動かせなくなる、しかし脳はしっかりしていて考えること…

息子と積み重ねた数字

560・・・何の数字だと思いますか? 2018年4月29日から、2019年4月7日、次男の小学校入学式の前日までに読んだ絵本の冊数です。1年弱に2人で読んだ絵本が560冊。 なかなかに感慨深い数字です。 これは、札幌市の図書館で企画していた「小学校に上がる前に絵…

回り道したヒトの味わい:1年生獣医師との出会いから

先週末、道東の中標津町で若手獣医師たちに対して栄養学の講義をしてきました。 これまで、十勝の獣医師とは一緒に勉強したことがありますが、さらに東の根室地区は初めてです。 勉強会は1時間も予定時間を超過して、熱のこもった講義となりました。 今回の…

1人でも80歳まで牛飼いをできる牛舎

とても素敵な牧場を見学してきました。 別海町でご両親と後継者の3人で経営している酪農場です。 経営者のKさんは、私よりもだいぶ若い方で、独特なアイデアを実現しているとても魅力的な方でした。 育成牛や乾乳牛はご両親が管理していて、約100頭の搾乳牛…

猛烈インプットした先に現れたもの

私がブログを書くときは、テキストエディタを使います。ブログ用にテクストエディタを開くのがとても久しぶりのような気がします。 前回の更新が5/5なので、10日ぶりです。このブログを始めてから、最も長い空白期間ではないでしょうか。 私は5月の中旬まで…

長い休みと仕事

長い休みでした。 私の大学では、5月6日は授業実施日で、暦よりもひとあし早くGWが幕を閉じます。 大学の講義日程と祝日については難しい関係があります。 大学では同じ曜日が何度も祝日になることを、できるだけ避けたいです。それは、休みを重ねた曜日の講…

ヨーロッパにおける畜産物生産に対する動向

世界的な巨大飼料メーカーのセミナーがありました。 セミナーでは、いくつものトピックスがありましたが、家畜飼料への抗生物質の添加状況の国際比較と、ヨーロッパにおける畜産物に対する消費者の考え方についての話題が興味深かったです。 家畜飼料への抗…

うれしい論文受理報告

3年前、私の研究室にミャンマーからの留学生ミンさんが在籍していました。 彼は、母国では獣医の資格を有する大学教員で、本学留学中は免疫と乳生産についての研究に取り組みました。 当研究室に在籍していた時から精力的に研究成果について取りまとめ、帰国…

ウガンダ人から、ウガンダ酪農について学びました

今日、ウガンダから本学に来校していた酪農家、酪農獣医師のみなさんに対して講義をしました。 受講生が3人、通訳を交えて5人という少人数の学習会だったので、横道にそれながら和気あいあいと、活発に終えることができました。 ちなみにウガンダという国、…

SDGs:バイオガスプラントの原料と発電

先日の北海道新聞に「別海に牧草バイオ発電所」という記事が載りました(4月4日付)。 別海に牧草バイオ発電所 地元企業など建設 サイレージ原料:どうしん電子版(北海道新聞) これは、なかなか画期的なことだと感じました。 まずは、バイオガス発電という…

(卒業+入学)×3セット

今年の我が家は、長男の中学卒業+高校卒業、次男の幼稚園卒園+小学校入学と、子育ての節目が重なりました。 これで娘も重なれば、役満(?)でしたが、娘の卒業は来年でした(^^;) さて、大学教員である私は、職場の卒業式と入学式も、恒例の大きなイベントの…

BS世界のドキュメンタリー「爆弾処理兵 極限の記録」

最近はまっている「BS世界のドキュメンタリー」、昨夜もを観ました。 www.nhk.or.jp 私が、チャンネルを合わせたのが番組開始後少し立ってからでしたが、そこには壮絶な映像が流れていました。 イラクのモスルという街ではISとの戦争が激化しており、ISが街…

牛乳を加工、販売する企業 乳業メーカー

日本畜産学会が神奈川県の麻生大学で開催されました。 毎年3月に開催される学会で、研究のヒントや人脈作りなど、研究者にとっては学びの多いベントです。 今年は、乳業メーカーについて知る機会が二つありました。 一つは、我が家でも宅配をとっている、明…

卵を生産する養鶏場のシステム

道内某所の養鶏場を、農場HACCPの審査員として訪問してきました。 私は乳牛、酪農が専門のため、ニワトリについては学生時代の講義で習った以上の経験はありません。 一消費者と同じ程度の知識レベルです(^^;) 近代的な養鶏場では、卵を生産するためには、3…

あなたはロマンチスト?それともリアリスト?

高校生の頃から、毎週土曜日といえば、自宅の茶の間で、商売をやっていた実家の店内で、ドライブの車中で、STVラジオ番組「日高晤郞ショー」が流れてきました。 晤郞さんが亡くなって、1年が過ぎました。 彼の冠をまとった、後番組が1年間続いてきましたが、…

6歳児が一番メンコイのかな

今日、次男は、3年間通った幼稚園を卒園します。 アカチャン時代、年少の幼児時代と比べると、年長さんは幼児から児童への入り口にさしかかったように感じます。 まだ、よたよた歩きだった息子を連れて人と会うと、決まってこう言われました。「今が一番メン…

みなさんには失敗をさせるようにしてきました 中学の卒業式にて

今日は長男の中学の卒業式でした。中学はさすがに淡々と終えてきました。 来週は、次男の幼稚園の卒園式。こちらについては、涙注意報が出ています(^^;) さて、息子の担任は、とても教養あふれる素敵な先生でした。 今日は、息子の担任のエピソードをご紹介…

乳酸発酵をコントロールして、良質サイレージや発酵TMRを作ります

今日は、兵庫県から、獣医師と飼料メーカーの4名の来客があり、サイレージ発酵や発酵TMR調製のポイントについて、学習会を行いました。 北海道では、畑でとれる牧草やトウモロコシを貯蔵するために、サイレージを作ります。 サイレージとは、飼料を乳酸発酵…

歴史の重さ、怪人物の魔力、「BS世界のドキュメンタリー」がおもしろい

私は、歴史や人間の生々しさに興味があります。 そういった意味で、私の嗜好を満足させてくれる番組に、モグラとブタの対談番組「ねほりんぱほりん」があります。 最近では、ホストクラブの「担当」に毎回100万円単位で貢ぐ女たちの放送は、妻と二人でグッタ…

生産者、消費者、それぞれの立場からみた乳価

乳価の上昇が止まりません。 我が家では、小柄なムスコのために、妻がカルシウム強化の宅配牛乳をとっています。 先日、宅配牛乳の牛乳と一緒に値上げの案内が同封されていました。 案内文によると、1本当たり4円の値上げということです。1本180mlで、4円の…

受験を終えて、勉強のできるヒトとできないヒトの違いを考えた

北海道では、昨日、公立高校の入試がありました。我が家の中3の息子も、ひたすら受験勉強に取り組んでいました。 私も、彼の勉強にびっしり付き合ったおかげで、高校入試問題の傾向がすっかり頭に入りました。 数多くの過去問や問題集を説いた結論は、難関私…

MUN(乳中尿素態窒素)と、乳牛の健康

ある酪農生産者から質問が届きました。 「牛乳中のMUN濃度が低すぎると、牛は身体(筋肉)を削って乳タンパク生産をするので、免疫力が低下するのではないか?」 といったご質問でした。 第一胃(ルーメン)内で、エサに含まれるタンパク質が、ルーメン微生…

搾乳ロボットセミナー:北米の最新情報

搾乳ロボットという機械が日の出の勢いで普及しています。これは日本に限らず、全世界的傾向です。 搾乳ロボット - Google 検索 通常、搾乳作業は人の手で行います。手搾りではありませんが、ミルカーとよばれる搾乳機器を牛の乳頭に装着する作業は人が行い…

理論と現場感覚のズレ

先日、酪農セミナーに参加してきました。 この時期は、農閑期でもあり、実習もないので、本学の農場技師とともに参加する機会が多くあります。 その時も牛舎の技師と一緒でした。 技師と参加したことで、興味深い経験をしました。 その日は、新進気鋭の外国…