乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

人生に大切なのは「努力」と「野心」

私の好きな作家のひとりに林真理子さんがいます。 人間のドロドロとしているけど、誰しもが持っている欲望を描いた作品が持ち味です。私の好みは、きれい事だけではなく、人の暗部を直視するような作家です。 さて、そんな林さんですが、今朝のNHKのニュース…

戦争孤児の存在について考えさせられました

日曜日の夜。さほどおもしろいテレビ番組やっていなかったので、BSのチャンネルに切り替えて、たまたま観た番組がありました。 それは、戦争孤児を取り上げたドキュメンタリーでした。妻と二人、絶句したり、涙しながら、深夜でしたが番組の最後まで釘付けに…

妻へのクリスマスプレゼント

我が家のキッチンで使用頻度の高い家電に、オーブンレンジとエスプレッソマシンがあります。 両方とも、妻が結婚前から使っていたもので、10年以上の使用歴です。 エスプレッソマシンは、家庭では一般的ではないかもしれません。この機械は、彼女が商売をし…

ルーメンアシドーシスについての講義を受けました

何度かブログで紹介しましたが、私は今期、獣医学類のF講師とカナダから留学してきているO教授との共同実験に取り組んでいます。 今日は、O教授から、私の研究室に在籍している3年生に講義をしてもらいました。 テーマは、O教授の自己紹介とルーメンアシドー…

コンサドーレ札幌最終戦 in 札幌ドーム、雑感

コンサドーレ札幌の最終戦を観戦してきました。 チーム創設当初からのファンを自認する私にとって、思いもよらなかった、J1での2位がかかった試合! 大いに盛り上がってシャトルバスでドームに向かいました。 ですが・・・バスを降りて、まずは大きく出鼻を…

自分のタイプを見極めて、楽に生きる

仕事やプライベートででいろいろなタイプの人に出会います。 同僚にも様々なタイプの人がいます。 営業マンや町内会長を何年も続ける人は押し出しが強い人が多いです。 また、静かで、必要なこと以外はしゃべらない人もいます。 大阪の人はにぎやかでボケや…

氷の大地、牛はよちよち歩きです

いよいよ入試シーズンが始まりました。今週末、まずは推薦入試が行われます。我々教員も、入試関係の業務が割り当てられます。とても重要な業務なので緊張しますが、来年の春に会えるかもしれない未来の学生たちとの最初の出会いの場でもあります。 さて、今…

大学教員の醍醐味 いつでも学べることのありがたさ

帯広に来ました。ウシのエサに関する研究グループの会議に参加するためです。 私は、そのグループのメンバーではないのですが、新しいエサの取り組みについての検証を依頼されました。そこで、研究室の3年生たちと、検証実験を行いました。その成果について…

スーパーマーケット、ドイツと日本の違い

日本に帰国しました。家族との語らい、妻の手料理、自宅の良さを満喫しています。 帰国してすぐ、妻と一緒に近所のスーパーに買い物に行きました。帰国直前にドイツのスーパーでお土産を買ったので、両国のスーパーマーケットの違いが興味深かったです。 日…

知らなければ素通り、知ると垂涎のドイツ

私の生家では、緑茶にインスタントコーヒー、たまに飲む紅茶といえば黄色いティーバッグという生活でした。 両親がそうであったので、私もそういった生活習慣が身に染みついていました。 ひとり暮らしの時は多少自炊もしましたが、テフロン加工のフライパン…

最新鋭酪農の今:ユーロティアー2018

ユーロティアー2018という、国際農業展示会に来ています。ドイツのハノーバーで開催されています。 今日の気づきを整理します。 ・ドイツ全土の農業系大学の展示が見応えあり民間の展示会(エキスポ)に、大学がよばれてブースを出していました。その数、10…

ルフトハンザでドイツ・ハノーバーに向かう

ただ今、ドイツの朝9時です。 昨夜、札幌の自宅での起床時刻からほぼ24時間をかけて、ドイツのハノーバーの宿に滑り込むことができました。 千歳→羽田→ミュンヘン→ハノーバーと、3路線を1日というのは、少々というかかなりタフでした。 宿のベッドに潜り込ん…

差別、見下しを考えました:映画「ドリーム(Hidden Figures)」

1961年、NASAとソビエトは、宇宙への有人ロケット打ち上げ競争にしのぎを削っていました。当時は、コンピューターがなく、ロケット打ち上げのための計算はすべて手計算でした。 私も、実験データをエクセルや専用ソフトで統計処理をしますが、手計算とは想像…

羽田空港での国内線→国際線乗り換え

先週は牛舎実験で忙しかった! 牛舎サンプリングに講義や会議も重なり、さすがにグロッキーでした。 さて、今日からドイツ、ハノーファーに出張で出かけます。 今回は、ヨーロッパ最大(世界最大?)といわれる、EuroTier2018という農業展示会を視察します。 …

正しい搾乳の仕方:考え方編

今日は兵庫県の播磨農業高校で出張講義をしてきました。 今は空港で帰路の便を待っています。 11月の兵庫県、ムチャクチャ暑かった~ ストーブを焚いている北海道とは大違いでした(^^;) ******** 私の担当する講義、先週のテーマは搾乳手技(正しい…

A2ミルクを知っていますか??

牛乳を飲むと便が軟らかくなる人がいます。私はそういった症状はありませんが、日本人を含む、アジア系の人々に多いことが分かっています。 これは、牛乳に含まれる、乳糖という成分が関係しています。乳糖は、普段口にする砂糖と似た形をした糖の一種です。…

害獣被害からみる、多面的な視点の大切さ

本学では、牛用の飼料として、牧草と飼料用トウモロコシ(デントコーン)を栽培しています。 牧草は、年に2~3回、初夏から秋口にかけて収穫します。デントコーンは、9月下旬から10月上旬にかけての収穫です。 我が大学は、札幌市に隣接する江別市にあり、野…

搾乳の役割を終えた牛たちを肉用牛として活用

乳牛は、子を産ませ、乳を搾るための家畜です。 しかし、老齢になり、妊娠ができなくなると、子を産めない身体になります。子を産めないので、当然、乳を搾ることもできません。 ヒトもある年齢を過ぎると、子をもうけることが難しくなるように、ウシも同様…

停電対策と生乳の流通

卒論実験に時間を取られすぎて、週一の更新ペース。 忘れ去られないように、たまには更新しましょう。 先月の北海道を襲った大地震。 ブラックアウトによって、あらゆる流通がストップしました。 酪農業界でも、ご多分に漏れず、電気がないことから搾乳がで…

成長を指摘されました

私には、今年限定で一緒に仕事をしているO先生がいます。 彼は、7年前にも、いっとき仕事でご一緒しました。 先日、その彼と食事としていて、こんなことを言われました。 「泉さんは7年前と比べて、今年は自信があるように見える。成長したことが分かる」 7…

考えて行動できるヒトは、決められるヒト

世の中には、指示待ち人間というタイプの人がいます。 指示されたことはきちんと出来るのだけど、自分から考えて行動するのが苦手な人たちを意味します。 企業人でも、農家でも、人を使う立場の方と話をすると、スタッフやこれから雇おうとする人が、自分で…

ルーメンアシドーシスと牛の行動について

先日のフランスでの国際学会で、ルーメンアシドーシス(ルーメン発酵による酸性化)と乳牛の行動について興味深い講演がありました。 演者はカナダの研究者で、私もしばしば研究のヒントをもらっているDeVries博士です。 彼は乳牛の採食行動についての権威で…

居場所がないと感じて苦しむ、二つの場合

この週末、二つのドキュメンタリー番組を観ました。 全く境遇は違いますが、どちらも社会に居場所がないと感じて、苦しむ人たちを描いた番組でした。 一つは、中国残留孤児3世を取り上げた番組。 一つは、不妊治療で子宮移植の可能性にかける家族の物語。 前…

プラスチックゴミの輸出ができなくなると

私は学生時代、「東京に原発を」(広瀬隆著)という本を読んだり、反原発を唱えていた高木仁三郎氏の講演会に参加したりしていました。 その時に、原発から排出される核のゴミ(プルトニウム)をフランスやイギリスに輸出していることを知りました。 自国で…

地震備忘録: 停電時の電源確保

先日の大停電。妻の話だと、携帯電話の充電が死活問題だったようです。 そこで、アレコレ検討してみました。 まずは、携帯電話用のモバイルバッテリーが、役に立ったそうです。これは、旅行などでも使えるので、一家に一台あって常備しておいてよいかもしれ…

酪農と電気の話し

先週、北海道を襲った大地震。 未だに余震が続いており、1日何度かビクッとします。 スーパーには、相変わらず空っぽの陳列棚があります。 さて、今回は地震の被害も重篤でしたが、ひょっとしたらそれよりも停電の方が影響を受けた人口は多かったのではない…

藪の中:見方を変えると事実が別の事実に置き換わる

北海道を襲った大地震と、それにともなう大停電。海外出張中だった私は、一切の被害を経験せず、ほぼ平常時に戻りつつあるときに帰国しました。 人生の中でも、そう経験のない大災害なので、家族や職場の同僚に、あれこれ聴いて回りました。 その時、興味深…

ルーメンアシドーシスに関する最新研究

今回の国際学会は、ISNH2018という学会でした。日本語にすると、国際草食動物栄養学会ということになるでしょうか。 メインテーマは、ウシ、ヒツジなどの草食家畜の栄養学です。 私の専門に関するところで、発表題数の多かった話題は次のような感じです。 ・…

フランスはありがとうの国、日本はすみませんの国

フランス滞在も最終日、間もなく搭乗です。 今回の旅は、北海道を襲った大地震のことで頭がいっぱいになり、学びや楽しみに集中できない時間が多くありました。 遠く離れていたため、地震発生当初は家族と連絡がとれず、かといって何もできず、とても苦しみ…

フランス クレルモンフェランでのポジティブな出会い

私は、今、フランス中央部、クレルモンフェランという街に来ています。地方でいうと、オーベルニュという地域です。 この街にフランスの国立農業研究所があり、しばしば国際学会が開かれます。 私も3回目の訪問ですが、ヨーロッパの畜産や、この地域の特色に…