乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

害獣被害からみる、多面的な視点の大切さ

本学では、牛用の飼料として、牧草と飼料用トウモロコシ(デントコーン)を栽培しています。 牧草は、年に2~3回、初夏から秋口にかけて収穫します。デントコーンは、9月下旬から10月上旬にかけての収穫です。 我が大学は、札幌市に隣接する江別市にあり、野…

搾乳の役割を終えた牛たちを肉用牛として活用

乳牛は、子を産ませ、乳を搾るための家畜です。 しかし、老齢になり、妊娠ができなくなると、子を産めない身体になります。子を産めないので、当然、乳を搾ることもできません。 ヒトもある年齢を過ぎると、子をもうけることが難しくなるように、ウシも同様…

停電対策と生乳の流通

卒論実験に時間を取られすぎて、週一の更新ペース。 忘れ去られないように、たまには更新しましょう。 先月の北海道を襲った大地震。 ブラックアウトによって、あらゆる流通がストップしました。 酪農業界でも、ご多分に漏れず、電気がないことから搾乳がで…

成長を指摘されました

私には、今年限定で一緒に仕事をしているO先生がいます。 彼は、7年前にも、いっとき仕事でご一緒しました。 先日、その彼と食事としていて、こんなことを言われました。 「泉さんは7年前と比べて、今年は自信があるように見える。成長したことが分かる」 7…

考えて行動できるヒトは、決められるヒト

世の中には、指示待ち人間というタイプの人がいます。 指示されたことはきちんと出来るのだけど、自分から考えて行動するのが苦手な人たちを意味します。 企業人でも、農家でも、人を使う立場の方と話をすると、スタッフやこれから雇おうとする人が、自分で…

ルーメンアシドーシスと牛の行動について

先日のフランスでの国際学会で、ルーメンアシドーシス(ルーメン発酵による酸性化)と乳牛の行動について興味深い講演がありました。 演者はカナダの研究者で、私もしばしば研究のヒントをもらっているDeVries博士です。 彼は乳牛の採食行動についての権威で…