乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

大学

搾乳ロボット ビッグ3

昨年の秋口から、フィールド教育研究センター(附属農場)の長として、数多くの改革に取り組み始めました。 センターの中でももっとも古い施設である酪農生産ステーション(乳牛舎)の改革は待ったなしです。 現行の牛舎は2000年にインテリジェント牛舎とし…

ミャンマー人から聞いた中国の大学の底力

先日、タイのバンコクでミャンマー人の友人ミンさんと会ってきました。 彼はミャンマー獣医科大学の准教授をしていますが、現在はタイに滞在中で、今を逃すといつ逢えるかわからないということでの対面でした。 お互いの研究についての情報交換をしました。 …

立場が人を作る

本学ではこの春から新しい学長となり、僕はフィールドセンター長という役職に就きました。 酪農、中小家畜、肉牛、農作物の部門を束ねる役割です。 守備範囲が広く、とても複雑な組織を取りまとめるので、時間も精神面も負担が大きいです。 僕の所属する学類…

農福連携と酪農のマッチング 障害者の雇用

知的障害を持つ方たちの就労場所については、保護者の方にとって切実な問題です。 僕の周りにもそのようなお子さんを持つ親御さんがいて、悩みを耳にする機会があります。 同僚のY教授は、畑作物の栽培を専門にしていますが、農業生産の現場で知的障害者の就…

新学期スタート

入学式が先週行われ、今日から2022年度の前期授業がスタートしました。 コロナ禍が始まって3年目の年度が始まったことになります。 初年度はバタバタ、2年目は少し慣れてきて、3年目の今年はウィズコロナも定着したように思います。 定着したから、我々教員…

新学期スタート

入学式が先週行われ、今日から2022年度の前期授業がスタートしました。 コロナ禍が始まって3年目の年度が始まったことになります。 初年度はバタバタ、2年目は少し慣れてきて、3年目の今年はウィズコロナも定着したように思います。 定着したから、我々教員…

大学の暗部と黒川博行作品

僕は関西弁を駆使して裏社会を描くのが得意な黒川博行さんの作品が好きです。 彼の作品にはヤクザものやダーティーな警察がこれでもかというほど出てきます。 登場人物に共通しているのは「欲」 彼らは、金になるシノギに対する嗅覚がものすごく、そのチャン…

大学の暗部と黒川博行作品

僕は関西弁を駆使して裏社会を描くのが得意な黒川博行さんの作品が好きです。 彼の作品にはヤクザものやダーティーな警察がこれでもかというほど出てきます。 登場人物に共通しているのは「欲」 彼らは、金になるシノギに対する嗅覚がものすごく、そのチャン…

身近な問題、ミャンマーの軍事クーデーター

何度かこのブログにも登場しましたが、ミャンマー人の元留学生でミンさんという素敵な男性がいます(歳も近く、友人といってもよい大切な存在です)。 彼はとても頑張り屋です。本学に滞在中の研究成果をまとめた学術論文では、アメリカの最高峰の学会誌であ…

休むことも仕事のうち

この連休、シルバーウィークというのですね。僕は、十分に休養を取ることができました。というか、休養を意識して取りました。 この夏から継続して、仕事を詰め込んでいたのですが、最もストレスになっていたのが毎朝の牛舎当番の立会だったことがわかりまし…

休むことも仕事のうち

この連休、シルバーウィークというのですね。僕は、十分に休養を取ることができました。というか、休養を意識して取りました。 この夏から継続して、仕事を詰め込んでいたのですが、最もストレスになっていたのが毎朝の牛舎当番の立会だったことがわかりまし…

「無から有を生み出す仕事」

今期の直木賞作家、馳星周氏は北海道出身です。 僕も彼の代表作「不夜城」を読み、ハードボイルド小説の分類に、少しなじめず距離を置いていました。 今回、彼が直木賞を受賞したことで、改めて手に取ってみようかなと思っています。 蛇足ですが、直木賞受賞…

「無から有を生み出す仕事」

今期の直木賞作家、馳星周氏は北海道出身です。 僕も彼の代表作「不夜城」を読み、ハードボイルド小説の分類に、少しなじめず距離を置いていました。 今回、彼が直木賞を受賞したことで、改めて手に取ってみようかなと思っています。 蛇足ですが、直木賞受賞…

暑くタフな夏の振り返り

今夏も、昨年に続き暑い夏でしたね。 北海道で、9月も10日になるのに30度超えって、今まであったでしょうか。。。 今日はようやく20度台の半ばで落ち着いて、過ごしやすい1日でした。 今夏は、暑さと同時に、多くのことが同時多発で立て込んだ夏でもありまし…

暑くタフな夏の振り返り

今夏も、昨年に続き暑い夏でしたね。 北海道で、9月も10日になるのに30度超えって、今まであったでしょうか。。。 今日はようやく20度台の半ばで落ち着いて、過ごしやすい1日でした。 今夏は、暑さと同時に、多くのことが同時多発で立て込んだ夏でもありまし…

暑くタフな夏の振り返り

今夏も、昨年に続き暑い夏でしたね。 北海道で、9月も10日になるのに30度超えって、今まであったでしょうか。。。 今日はようやく20度台の半ばで落ち着いて、過ごしやすい1日でした。 今夏は、暑さと同時に、多くのことが同時多発で立て込んだ夏でもありまし…

大学教員、遠隔授業対応にアセをかく

ずいぶん前になりますが、4月の中旬だったでしょうか、ラジオで日本の大学のコロナ対応に対してコメンテーターが語っていました。 当時、コロナによるロックダウンで、大学では全国的に授業開始ができないでいました。 同じ時、カナダの大学に勤める友人から…

自分で自分の仕事のテーマを見つけるのが仕事

複雑なタイトルですが、大学教員の仕事のすすめ方をひと言で表すと、このような言い方もできます。 大学の研究室体制には、大きく二つの形態があります。 一つは講座、ユニットといった、複数教員がチームで活動するスタイルです。一般には、○○学研究室とい…

長い休みと仕事

長い休みでした。 私の大学では、5月6日は授業実施日で、暦よりもひとあし早くGWが幕を閉じます。 大学の講義日程と祝日については難しい関係があります。 大学では同じ曜日が何度も祝日になることを、できるだけ避けたいです。それは、休みを重ねた曜日の講…

2018年、仕事の棚卸し

年明け、日々の仕事が、なかなか充実しています。 先週から今週にかけて、4社の企業の方とミーティングの時間を持ちました。 新しい研究の芽であったり、すでに成果の出た研究の果実だったり、と実りのある意見交換の時間になりました。 また、私のゼミの卒…

研究室選びのガイダンスがありました

私たちのような中小規模の私立大学では、教員はマルチな仕事を求められます。 講義(教育)、学生の卒論指導、研究、論文執筆、学会発表、業界誌への技術的なレポート投稿、講演などといったものは、みなさんが大学教員に抱くわかりやすい業務ではないでしょ…

ルーメンアシドーシスについての講義を受けました

何度かブログで紹介しましたが、私は今期、獣医学類のF講師とカナダから留学してきているO教授との共同実験に取り組んでいます。 今日は、O教授から、私の研究室に在籍している3年生に講義をしてもらいました。 テーマは、O教授の自己紹介とルーメンアシドー…

大学教員の醍醐味 いつでも学べることのありがたさ

帯広に来ました。ウシのエサに関する研究グループの会議に参加するためです。 私は、そのグループのメンバーではないのですが、新しいエサの取り組みについての検証を依頼されました。そこで、研究室の3年生たちと、検証実験を行いました。その成果について…

ストレスなく食を制するための行動学

今頃、予定通りなら、大学の牛舎で作業をしている時間帯。羽田空港で、今夜のフライトを待つ時間をつぶしています。 なぜなら、昨夜の台風で、予定していた便が欠航になったためです。 昨日は、虫の知らせで、何げなく空港に向かう途中の品川駅でANAアプリを…

作物を育てられない土で、ウシのエサを育てる話

私は、4年生対象に、乳用家畜飼養学実習を開講しています。 4年生は、卒業要件を満たしている学生が多く、履修者はあまり多くはありません。 人数が少ないので、フットワークの軽い実習ができるので、今回は、技師に学内圃場(飼料・牧草畑)を案内してもらう…

学生は、講義の何割を理解しているのか?

私が担当している講義・実習に、家畜栄養学と家畜管理栄養学実験というのがあります。 そこでは、牛の第一胃(ルーメン)の栄養素の消化について、学んでもらいます。 先日、栄養学の講義の後に、わからないことがあるので、教えて欲しいという学生が私の部屋…

チームビルディングと、チームの底力

個人よりも、チームの方がすぐれていること、 信頼できるチームを作るのは、そんなに難しいことではないこと、 たまたま、チームというものについて、二日続けて、実感する機会がありました。 今年、私の研究分野では、超大物の、カナダで活躍するO教授が、…

原稿執筆:反芻の新しい考え方

新学期の始まりです どこの職場も新年度は、多少なりと緊張感を持って仕事がスタートしますよね。 大学では、3月までは、比較的自己に向かう仕事中心のスタイルが可能でしたが、4月からは当然ながら、学生に向かう仕事中心のスタイルにガラッと変わります。 …

学びたい人、学びに関心のない人

先日、嬉しい出来事がありました。私の研究室では、この時期、3年生に対して、来年度に向けての面談を実施しています。 面談では、進路や卒論について、尋ねることにしています。 最後の演習の時間に、そのアナウンスをしましたが、一番最初に訪問してきてく…

学生時代に困る経験をした方が良いか

私の学生時代、 生協の本売り場に、春先になると出回る、手作りの小冊子がありました。 正確なタイトルは忘れましたが、講義を担当する教員の鬼仏(オニホトケ)表です。 この講義を担当する教員はユルくて単位を取りやすいので「仏」。こちらの教員は単位認…