乳牛と酪農を科学する

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乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

栗山魂:「カッコよく生きよう」

日本ハムファイターズというチームを応援する道産子は大勢います。

その中でも、二刀流の大谷選手やホームランバッターの中田選手は有名です。
しかし、ある意味、彼らよりもファンの間では注目を集めているのが栗山監督ではないでしょうか。

 

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批判にさらされながらも大谷選手の二刀流を貫き通し、今や誰もが認めるような選手に育て上げた信念はすごいです。
抑えをやっていた増井投手を先発に持ってくるなど、彼は“常識”にとらわれていたら考えも付かないことにチャレンジします。

 

私はこの「常識を疑う」という姿勢はとても大切だと考えています。
酪農の世界でも、こうしなければいけないと思われていたことでも「理論的な裏付けがないけど、本当だろうか?」ということはたくさんあります。


私は、そのような疑問を感じると、学生たちと一緒に実際に実験を行ってみます。
これまでの結果では、定説通りのモノもありましたが、中には“常識”とはまったく逆の結果になることもありました。

広く教科書に書かれていることでも、異なる結果になることは少なくありません。

 

今回の出張に持参した「栄養学を拓いた巨人たち」(杉晴夫著)にも、おもしろい歴史が紹介されていました(以前わかりにくいと酷評してしまいましたが、生理学分野の記述はそれほど難解でもなく、科学者たちの苦悩や運命のドラマが描かれていておもしろいです)。

 

ATPという物質が、体内のエネルギー源であるということは中学校あたりで習います。しかし、ATP発見以前の1900年初頭は、乳酸生成の過程でエネルギーが産み出されるという「乳酸学説」が”常識”とされており、その提唱者があろうことかノーベル賞まで授与されたそうです。

しかし、受賞からわずか10年もたたずにその学説が否定される事実が次々と発見されてしまいます。

このことは、ノーベル賞を取ったような大発見、ある意味その当時の“事実“であっても、時代が変わると覆されることがあるという教訓を与えてくれます。

 

我々の周りにはそのようなことがゴロゴロ転がってるのでしょうが、そこに疑問を持つ人は少なく、疑問を持ったとしてもその常識を破壊するような行動を取る人はさらに少ないです。

 

常識って??

 

栗山監督は、若い頃から野球界の常識や壁に挑み続けたガッツある人であることが、この著書には書かれています。

 

「常識に当てはめることがすべて正しいのでしょうか?」(P172)

 

ただの見た目さわやかなのに、言動が少し変わっている、元プロ野球選手のおじさんではなかったのです。

多くのエピソードがありすぎて伝えきれませんが、いくつか印象的なことばを紹介します。

 

「なりたい」と「なる」には似ているけど決して交わらない違いがあるのです(P183、プロ野球選手に「なる」と信じてきた人と「なれたらいいな」と思ってきた人には差があるというエピソード)

 

自分にとっての「カッコよさ」が何なのかを考えてほしい(P203、自分が信じることを貫き通す人はとてもカッコいい、それは決して見た目やファッションのことではない)

→たとえば、私もオタクと呼ばれる人たちを「カッコいい」と思います。のめり込めるものを持たない人が多い中、あそこまで自分の好きなものに打ち込めるのって素晴らしいと思います。

 

「自分との約束を破る人間くらい、くだらない奴はいない」(P211、周囲に認められない怖さから、周りに流されてしまうことはありませんか)

 

結論:一番カッコいいのは、栗山監督です!

 

今は最下位に沈むファイターズですが、栗山監督や選手を信じて応援します。
がんばれファイターズ!(大谷選手、今年で見納めなんだから、早く帰ってきてくれ~)