乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

日本経済とコンフォートゾーン

年末年始の休みに、我が家のワンコ写真記録簿としてインスタグラムを始めました。

身内がみんなで見られるように作ったものなので公開の予定はありませんが。。。

 

このことで何をいいたいかと申しますと、新しいことにチャレンジすること、すなわち自分のコンフォートゾーンの一歩外に出ると言うことは楽しいことだということです。

僕たち夫婦が尊敬していつも見ているユーチューバー精神科医の樺沢先生は、居心地の良いコンフォートゾーンから外に踏み出すことで(チョイムズの経験をすることで)、ヒトは成長できるし、健康になれると言っています。

 

インスタグラムなんて、ほんのちっぽけなものですし、当然のように使いこなしている方々には笑われそうですが、新しいことを始めた結果楽しみが広がりましたヨ、と熟年夫婦は感じている次第です。

 

さて、今日は珍しく経済のお話しを。

昨年末、先行きの暗かった酪農界に大きなニュースが舞い込みました。

 

それは、飲用乳向け乳価に引き続き、来年度から乳製品向け乳価も10円引き上げになったというものです。この恩恵は、主に北海道酪農にとって明るいニュースです。

 

それに加えて、円安も一段落の兆しが見えてきて、配合飼料単価の引き下げや据え置きが各メーカーから発表になりました。

バター製造時に産み出される脱脂粉乳スキムミルク、脱粉)在庫も、酪農家や関係機関の努力で順調に減ってきていました(こちら空前の在庫量が積み重なっており、増産を妨げていました)。

 

コロナ感染症も日常に組み込まれつつある2023年は、酪農業界の底を脱する年になるような気がしています。

 

営農に関する資材の価格は上昇していますが、酪農家にとっての給料である乳価が上がりましたので、ようやく一息付けることになりました。

 

一方で、私たちのような小市民では給料は上がらず、食材やエネルギーの価格上昇が直撃しているため、生活は厳しくなる一方です。

ある調査によりますと、今年1月~4月期で7000品目、18%の値上げが予定されているそうです(そのうち、牛乳・乳製品も値上がりするでしょう・・・)。

 

先日、娘と逢うときの定番晩ご飯、格安回転寿司に行ってきましたが、100円皿が激減していました。

以前ならプレミアムメニューにしかなかった150円の皿が大幅に増えていたのです。

ちょっと前までは全皿100円が売りの店だったのに。。。

 

金利の上昇もじわじわと現実化してきました。

金利が上昇すると住宅や自動車などのローンを組んでいる人は打撃を被ります。

 

私がトイレ読書で少しずつ読んでいる「日本が先進国から脱落する日 “円安という麻薬”が日本を貧しくした!」(野口悠紀雄著)では、日本の現状の厳しさについてしっかりと目を向けなければいけないと警鐘が鳴らされています。

 

著者の野口さんはOECD経済協力開発機構)のデータを引用して、主要国の賃金を比較しています。

2020年時点の日本の賃金(年収)は3万8515ドルです。

当時のレートは1ドル110円程度なので、423万円になります。

アメリカは6万9392ドルとなっています(同じく763万円)。

ドイツ5万3745ドル(591万円)、イギリス4万7147ドル(519万円)、オランダ5万8828ドル(647万円)と、日本の水準はこれらの国の6~8割です。

韓国の賃金は4万1960ドル(462万円)と、こちらも日本より高いです。

 

物価や消費税は上がるものの、数十年間に渡って平均年収の上がらない国、日本。

未来を考えると、賃上げをともなわないインフレ社会は、衰退する国家の特徴のような気がして、恐ろしくなります。

子供たちや学生には、荒波を生き抜けるようにコンフォートゾーンを抜け出る勇気を育んでもらいたいです。

 

↓我が家のインスタはこんなのばかり