おばんです。
今日は乳生産について触れたいと思います
ウシはどれくらいの乳を生産するのでしょうか。
先週あった農場ミーティングでは本学のウシたちの平均乳量が報告されて、約32kg/日でした。
牛乳パック32本分です。今度スーパーの牛乳売り場に行ったら牛乳パックを32本数えてみてはいかがでしょうか。どうでもいい小ネタですが、これが泉の言っていたウシ1日分なんだなあ、へえ~、と。
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↓ウシの搾乳風景です。場所はフランスのパリです。パリで毎年2月末に開かれる農業博覧会があるのですが、そこを視察した時の写真です。ヨーロッパはいろんなウシがいるので、とてもワクワクします。眺めている人たちは普通の市民で、農業や酪農が人々の生活に根付いているのが実感できます。酪農オタクの自分にとって天国のような環境です。素敵~!
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おっと、乳量の話しでしたね。
日本では、ウシといえばホルスタインですので、以降ホルに限定した話しとして聞いてください。※写真には写っているのは白黒ブチですが、小さいボツボツのやつはホルスタインではありません。
ウシは分娩して、子を産み落とすと乳を生産し始めます。これは、ヒトと一緒ですよね。おっと、どなたですか~、乳牛は大人になったらずっと乳を出し続けると思っていた人は??あくまでも哺乳類ですから、子を産むことと乳を出すことはセットですよ。
子を産んだらどれくらいの期間乳が出るの?
それではウシは1回のお産でどれくらい乳を出し続けるものなのでしょうか。
答えは、約1年と考えてもらえれば良いです。
実はより長期間搾ることができますが、1年~400日くらい搾ると乳量は徐々に減ってきます。乳量が減ってくるのと、次の子牛を身ごもって分娩が近づくのが重なり、卒乳ならぬ乾乳といって搾るのをストップします。そうして、次のお産に備えて身体を休ませるのです。
ヒトも似ていますよね。母乳育児だと1歳くらいまでは飲ませる方はそう珍しくないのではないかと思います。
蛇足ですが、私が神秘的に感じる、ヒトとウシの母胎にまつわる共通点があります。
それは妊娠期間です。
ヒトの場合、妊娠期間は40週ですよね。1週間7日で計算すると280日です。
ウシも280日なのです。
月経周期はヒトは28日ですが、ウシは21日です。
いずれにしても7の倍数になっていて、母の神秘性を感じさせられます。
1回のお産で生産される総乳量は?
ウシが分娩してから乳量は増減しますが、仮に現時点の平均乳量32kg/日で1年間搾れるとしましょう。
32×365=11,680 kgになります。
1万kg!
10トン!
1頭の牛が1回のお産で10トンの乳を産み出す。私はものすごい量だといつも感心しています。この値は酪農経営のスタイルで変動しますが、日本の酪農の平均的な値に近いものでしょう。
毎日おいしい牛乳が飲めるのも、乳から作られる食品を食べられるのも、ウシのおかげです。
ウシに感謝!