乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

クラウド上のデジタルデータのコワさ

測定したデータの一部が消えてしまいました。


研究をする際に、データはお金には換えがたい、貴重な財産です。

紙ベースで記録したものや、エサなどのサンプルは長期間保管可能ですし、実際そうしています。

 

しかし、データは物理的に保管できるものばかりではありません。

最近はクラウド保存型のデータ収集方式が広まってきています。


これは、研究に限ったことではなくて、Googleフォトやドロップボックスのように、スマホなどの身近なところにも普及しています。

これらのデータは、自分の手のひらの中にあるように見えて、いつ消えてなくなってしまうかはかない存在です。

 

先日、僕のスマホにインストールしてあった、ファーウェイの健康チェックアプリをバージョンアップしたところ、旧バージョンでためてきたデータが消えてしまいました。

歩数、体重、睡眠時間などのデータです。

 

惜しくないと言えばウソになりますが、これなどはそれほどダメージが大きくはありません。

ま、いっかーで済む話しです。

 

ですが、今回の研究のデータについては痛かったです。。。

 

スマート酪農といって、クラウド型のデジタルデバイスが、酪農業界にも普及しつつありますが、それらで得られるデータの保管については注意が必要だとつくづく実感しました。

僕が使っていたものは、数ヶ月でデータが消えてしまうようでした。
昨年の記録を見返そうと思っても、その時には見ることができない仕様のようです。

むっちゃ高額なシステムなのに(T_T)

 

こまめな手動バックアップ。

これが最も大切ということですね。

自動化、クラウド、スマート○○といっても、結局は手動に頼らざるを得ないということになりますか。。。

 

今や、PCでも、スマホでも、いつでも、どこでも牛群管理できて便利ですよ、というシステムが数多く販売されています。

それらのシステム、上手に使えば便利ですが、データの保存先はクラウド(雲の上)ということを忘れてはいけません。

f:id:dairycow2017:20210826181638j:plain