ワンコの散歩が我が家の朝晩の日課になって間もなく丸2年になります。
小型先住犬のミカンちゃんと比べると、盲導犬パピー(ラブラドール)のナルちゃんは体力が有り余っているのか、どこまでも散歩が可能です。
エサ設計の師匠であるA獣医師に教わった、自転車での散歩も組み合わせて、ワンコたちとの時間を楽しんでいます。
さて、散歩の途中に、重機が入って更地にならされている場所に出くわすことがあります。
つい最近まで何かの建物が建っていたはずですし、散歩の途中で目にしていたはずなのに以前の姿が思い出せないことがチョクチョクあります。
目にしていたのに見えていなかったことの代表例かもしれません。
同じような経験は牛舎でもよくあります。
施設や設計の師匠と牛舎に行くと、同じ景色を見ているのに、僕には気づくことのできない箇所でも、師匠たちの目にはありありと欠点や改善ポイントが浮かんでくるようです。
先日、千葉県の酪農場やTMRセンターを視察する機会がありました。
地元のノーサイ獣医師、酪農団体、飼料メーカーの方々にご案内いただき巡回させていただきました。
北海道からは、僕と懇意にしているI普及員でした。
教え子の牧場での十数年ぶりの再会は感動的でした。
彼女の牧場では、使い勝手の悪いところや、牛の行動を制限しているポイントについて、みなで意見を出し合いました。
当日は、10人近い参加者でしたが、現役バリバリのI普及員の眼力は群を抜いていました。
彼は、われわれ烏合の衆(?)の目には映っているのに見えていない改善ポイントを次々と指摘していきました。
どれもが納得のポイントで、牛の行動を制限したり、作業の安全面で早急にカイゼンが必要な箇所など、指摘事項は多岐にわたりました。
これは酪農の視力、目ぢから、とでも言うものなのでしょう。
目の前に存在するのに、意識に上ってこない箇所の中でも、特に採食を制限するような箇所をできるだけつぶしていくことは、ルミノロジー的に重要です。
まだまだ修行の身であることを実感した視察でありました。
↓千葉ではみりん粕を給与していました。