我が家では連続ドラマを晩ご飯時に家族で見るのが定番になっています。
今年のイチオシはなんと言っても「鎌倉殿」
もう、あと数回で終わってしまうかと思うと、名残惜しいです。
権力にしがみつきたい人間がこれでもかというほど登場しては消えていきました。
最近、とみに悪役度を増している北条義時
彼の末路がどのように描かれるのかハラハラしています。
大河以外で、今季の秀逸は「ファーストペンギン」でしょう。
タイトルの曖昧さからなのか、あまり話題に上らなかったかもしれません。
都会からやってきた行動力のある、ロマンチストな、金なし、家なし、バツ一のシングルマザー(奈緖さん)が、落ち目の漁村の荒くれ漁師たち(堤真一さんら)と出会い、直売ビジネスで成功をつかむという実話を基にしたドラマでした。
漁師と漁業組合との古い体質やしがらみにあふれる関係は、部外者である主人公の女性(+視聴者)にはバカげたものに映ります。
漁協に、おとなしく搾取されるだけの漁民、といった構図です。
僕は、農協と酪農家に置き換えて毎回のドラマを見ていました。
水揚げされた魚を、これまでは漁協通しで市場に売っていた漁師たちが、街から来た女社長のアイデアで直売することを思いつきます。
漁協を通さず、飲食店に魚を直接届けることで、利益が大幅にアップします。
これをおもしろく思わない漁協や同じ地域の漁師たちが嫌がらせをしたり、ビジネスの食い物にしようと企業が寄ってきたりと、とにかく障壁が立ちはだかります。
ドラマですから、漁協の組合長(梅沢富美男さん)の悪代官ぶりは、相当「盛って」いるのだと思います。
漁協の大切な役割も描かれていないと思います。
ですが、やはり古い体質はそのまま残っているのも事実でしょう。
農協と酪農家の関係にも、当てはまる部分は少なくはないのではないでしょうか。
先日、NHKの農業の厳しい情勢を描いた特番で、道内最大手の酪農場が農協を通さずに、本州の生乳販売企業に直売する方向に転換するという場面が放映されていました。
直場によって、魚と同様に、生乳の販売単価の上昇が見込めるからです。
漁業でも酪農でも、生きるか死ぬかの厳しい情勢では、少しでも有利なビジネス展開というのは欠かせないものになってきているのでしょう。
そんなシリアスな問題も、気っぷが良くて涙もろいロマンチストの主人公たちが、時に笑いありの好演でドラマを繰り広げてくれました。
女社長は、長いものに巻かれずに、正しいと思ったことをやり抜く行動力に加え、漁師、ユーザー、漁協(地域)の三方良しの考えも忘れません。
ここは大切なポイントだと思います。
奈緖さんが、堤真一さんや梅沢富美男さんにバカヤロー呼ばわりの啖呵を切るあたり、カッコよすぎてしびれちゃいました(笑)
「ペンギン」に続いて、まもなく「鎌倉殿」も終わってしまいます。
2つのドラマの同時「ロス」、寂しいです。。。
↓自分のことしか考えていない我が家のナルちゃん