私が大学に勤めて今年で20年になります。
この20年、あるいは私が学生時代の25年前と比べて大きく変化したと思えることがあります。
それは大学生の時間です。
卒論の打合せをしたいとゼミの学生に持ちかけても、それが複数人の場合、一発で日時を決められることはまずありません。いくつも候補を挙げて、ようやく絞り出した時間をピンポイントでチョイスすることになります。
時間が決められないのは、大半の学生が日中にアルバイトを入れているからです。
以前よりも昼間バイト率が高まっているように思えてなりません。
その原因として、私が学生だった時や勤め始めた当初と比べ、アルバイトの主目的が変化したのではないかと推測します。余暇やレジャーを楽しむためのアルバイトから、生活費のためのアルバイトにシフトしてきているのではないでしょうか。
もちろん昔もそういったケースはあったでしょうし、今も遊ぶお金のためにバイトをしている人もいるでしょう。ただ、その比率が変化したのではないかと感じるのです。
アルバイトをする理由を事細かには聞くことはしないので、単に空いている時間をお金稼ぎに当てているだけかもしれません。
多くの大学生が、昼間から毎日のようにアルバイトを入れ、研究やゼミ活動のための時間に充てることができない。
時間に余裕があることが大学生の最大の魅力だと私は考えています。しかし、昨今の大学生は空いた時間を長時間のアルバイトに費やします。
アルバイトをするなというつもりは毛頭ありません。ただ、バランスが大事なのではないかと感じます。
本を読んだり、映画を観たり、旅をしたり、いろいろな人と出会ったり、定番ですがそういった自分の人生の糧になるような有意義な時間の過ごし方をしてくれていれば嬉しいです。