乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

学習するのに最適なタイミングとは

私の研究室は、夏休みから秋にかけてが卒論研究のピークです。牛という生き物を管理しながらの研究のため、朝に夜に、平日に休日に、サンプリングやデータ測定のために牛舎に通うことになります。

 

学生は自分の卒論だけで良いのですが、教員はいくつもの卒論研究を同時進行しているので、コピーロボットが欲しい気持ちになります(古いですがわかります?)。

 

9月25日からは後期の授業も始まりました。
相変わらず、講演や原稿執筆、論文の査読など、多くの依頼が舞い込みます。これらは大変ですが、やり遂げると自己成長に繋がるので基本的には断りません。

 

ということで、これから数ヶ月は怒濤のスケジュールです。去年は重度の下痢にかかったので(おそらく牛からもらったもの)、今年は体調管理には気をつけたいと思います。

 

↓秋はキノコの季節(学内にて)

f:id:dairycow2017:20170926223118j:plain

さて、今日は今期から初めて担当する講義を行ってきました。
90分の講義のためのスライドなどの資料づくりに、10時間ではきかない時間を要します。完璧に仕上げるつもりで準備するので時間がかかるのです。

 

ですが、念入りに準備をしたつもりでも、初めて学生たちの前で講義をすると、たいていの場合、思い描いていたのとは違う流れになってしまいます。スライドの順番がまずかったり、説明が流れるようにいかなかったりします。

 

流れが滞ると、教員、学生ともに講義のノリが悪くなります。机に突っ伏す学生の数が増えてきて、私の方もテンションが下がってしまいます。

 

ですが、失敗は成功の元
スライドを修正し、次回に望むことで、教員も学生も気持ちよく講義に入れるようになります。

 

さて、ここでスライドをいつ修正するのが良いでしょうか?

1.講義は来年までないので、次年度まで待つ
2.鉄は熱いうちに打て、すぐさま取りかかる

 

もちろん、正解は2です。

 

とはいっても、以前の私も、講義は体力を消耗するので、これまでは教室から引き上げてくるとぐったりしてしまい、1の行動を取りがちでした。

しかし、次の年になると修正点などどこにあったのかすっかり消し飛んでいます。そして、同じ過ちを繰り返すことに。。。

 

これって、テストを受けても間違いを放置して、次回も同じ過ちをする受験生にも共通しますよね。

 

ということで、今日は講義から戻って速攻スライドを開き、修正箇所を手直ししました。先ほどの講義でつっかかったところも鮮明なので、修正点はもれなく直せました。その上、改善点がひらめいて、新たに説明スライドを付け加えることもできました。

 

資料のマイナスがゼロになっただけでなく、プラスになったのです。

 

ということで、学びの最適なタイミングは間違いやできないことに気づいたその直後、ということになります。

最も生産効率の高いタイミングで仕事や学習に取り組みましょう。