乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

チームビルディングと、チームの底力

個人よりも、チームの方がすぐれていること、

信頼できるチームを作るのは、そんなに難しいことではないこと、

たまたま、チームというものについて、二日続けて、実感する機会がありました。


今年、私の研究分野では、超大物の、カナダで活躍するO教授が、本学に留学してきます。彼は日本人ですが、長らく北米で活躍してきました。


そのO先生が来るということで、獣医学類の若手教員Fさん、そして私で、チームを組んでおもしろい研究をしようと、いう計画が立ち上がりました。

 

その、第1回目のミーティングを、日曜日に持ちました。

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↑日曜日は雪、クロッカスも寒そうでした

 

私は、ここ最近、研究については、立案から実施までほぼ一人でこなしてきました。
企業とのタイアップ研究については、共同で立案というのもありましたが、主体が私であることには変わりありません。

 

そういった中で、今回のチームでの研究立案は、とても新鮮で、刺激に満ちていました。

さすが、北米でならす、O先生です。
最新の研究動向を見据えたアイデア出しと、一分の隙もない実験計画、一流学会誌への投稿も見据えたゴール設定、と、プロフェッショナルな時間でした。

その上で、私とF先生の二人が出すアイデアも、ミックスされて、さらに良いものにブラッシュアップされていきました。

F先生は、データの解析や難しい分析についてはプロフェッショナルですし、

私は、牛の飼養管理や、農場での研究について、豊富な経験を持ちます。

 

これら3人が集まると、最初ぼんやりとしていたものが、どんどん具体的に、くっきりと浮かび上がってきました。

 

どれだけ経験豊富な人物であっても、一人でのプランニングよりは、チームで検討する方が、圧倒的に良いものなることが実感できました。

 

私の学類は、教員が一人で研究室を運営するスタイルです。
今回、チームで研究に取り組むことで、大幅にレベルアップすることがわかったので、今後もこういった方向性を維持したいと、強く感じました。

 

そして、もう一つです。

今度は、新入生オリエンテーションで経験した、チーム結成・構築(チームビルディング)についてです。

 

昨日、新入生を対象に、「自己の探求」という、グループワーク実習がありました。
自分を知り、他者に共感し、チーム(仲間)作りや、仲間での活動することの楽しさを学ぶという、恒例のプログラムです。

 

毎年恒例ですが、今年も、非常に充実した様子が見て取れました。
最初はよそよそしかった一年生同士が、夕方の終了時には、とても和気あいあいと語り合うようになっていました。ただの雑談レベルではなく、お互いに感心を持ち合って、深く共感できる関係にまで近づいていました。

 

このプログラムは、企業によるものですが、プロスポーツ選手たちのチームビルディングに利用されたりもしてきたようで、実績があるそうです。

それにしても、わずか半日で、お互いに信頼関係が芽生えてくる、素晴らしいテクニックだと思います。

 

ぎくしゃくした職場関係、冷え切った夫婦関係、など、応用できる場面は多そうです。

 

相手に共感して、相手の気持ちを尊重する。
自分勝手はダメだけど、きちんと自分の思いを、相手に伝える。
そのようなものを鏡にして、自分を映して、自分の内面を見つめ直す。

 

こういったことを通して、自分をさらけ出して、信頼できるチームが作られていくのでしょう。

 

チームで課題に取り組むメリットと、チーム自体を作ること、

2日続けて刺激的な経験ができました。