乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

知らないと言える力、状況に応じて変更を決断できる力

タイトルの二つの力について、最近感じる場面が何度もありました。

 

「知らないと言える力」、「わからないので教えてくださいという態度を示せる力」、この力を持っている人は、世の中を楽に渡っていけて、組織の中でかわいがられ、成長が加速することでしょう。

この力にもっとも密接に関係する言葉、それは自尊心(プライド)でしょう。

 

私が愛読する宮本輝氏の「流転の海」シリーズ。

主人公の松坂熊吾が息子に語って聞かせる言葉、

「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」

というものがあります。

(後段では、それを言った父親自身が、自尊心、言い換えると見栄に縛られることを認めざるを得ない場面が出てきますが。。。)

 

私は、わからないことを素直に尋ねることに何の抵抗もありませんが、これが苦手なんだろうなあという人に結構出会います。

 

妻は豪放磊落で、私はよくバカにされます(^^;)

「私なんかおっぱいを盛ったり作ったりすることは一切する気がない(私は知りませんでしたが、世の中には、付けるとゴージャスになる下着があるんですね)。だから、あんたも、そのうすい髪の毛をとり繕うんじゃない。堂々とハゲればいいんだよ」と笑い飛ばします。

「そーだよなー」と最近は、どんどん開き直っています。

恥を捨てると、どんどん楽になります。

余計なストレスがなくなって、仕事もはかどります。

余計な自尊心くらい、邪魔くさいものはないと、最近の私は確信しています。

 

続きまして、状況判断をして決められる力です。


最近の北海道は焼き釜状態です。
アツくて死にそう。。。

 

こんな異常事態の時は、ルーチンでやっている作業を見なおし、取りやめたり、短縮・変更する決断が必要になります。

そうでないと、無謀にもルーチンを優先することで、身の危険を招くかもしれません。


牛だって、これだけの暑熱の時は、普段出している放牧や外での運動を中止することも検討しなくてはいけません。

 

常に、「今」を考えることが大切です。


ですが、決断することが苦手な人、その立場にない人は、よりどころである決められたルールを守るしかないかもしれません。

 

暑さつながりでいけば、今話題の高校野球
甲子園、暑熱で試合中止とかあるんでしょうかね??
40度になってもピッチャーを完投させるのかな?

ここまで大ごとだと、ひとりの判断で変更することはできません。

ですが、身の回りの出来事であれば、臨機応変に撤退する勇気も持つべきでしょう。

そのことを決断できるか、できないか。

ここに人間力がかかってくるのだと思います。

「ボーッと生きてちゃダメ」なんでないかな。

 

今日は、最近、私が大切だなと感じる、二つの力について述べてみました。

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