我が家のクリスマスは世間様よりもちょっぴり早く訪れました。
娘も交えて5人でにぎやかに過ごしました。
受験生の長男は、さすがにサンタさんでもないので、ずいぶん前に冬物の手袋。
小5の長女と年長の次男にはツリーの根元にプレゼントが置いてありました。
1日早いサンタさんの訪問に二人は大喜び。
その後は、受験生は留守番をして、残りのメンバーは買い物に出かけました。
娘は、父親よりも妻と行動をしたがるので、女子チームと男子チームに分かれてショッピング。
私は次男がはまっている仮面ライダーゲームにお付き合い。
帰宅後、家族の団らんでのおしゃべりタイム。
話題は、クリスマス前日、長かった牛舎実験が終わり、その片付けの話しに。
私たちの牛舎はネズミの害に悩まされています。
ネコの手も借りたくなりますが、あいにくと牛舎にネコはいません。
牛舎実験の片付けをしていて、机の引き出しを開けたところ、中にネズミが巣を作っていました。
学生や周りの教員は、ぎゃーと言って、逃げ惑うばかり。
牛舎ではネズミを捕まえたら、かわいそうですが駆除しなくちゃいけません。
エサをあらされたり、ねずみの糞を牛が食べると病気になる恐れがあるからです。
でも、誰も手を下しません。
(ま、そりゃそうでしょうね)
私も、ムチャクチャ嫌でしたが、学生の手前勇気を出して、ネズミたちにお引き取り願いました。
その具体的な手順を話題にしたところ、娘にものすごい嫌な顔をされました。
ここまでなら想定内でしたが、動物を食べることの意味から、地球上で一番罪深い生き物は人間だという話にまで発展していきました。
私はジンギスカンが嫌い。なぜなら子羊を食べるのがかわいそうだから。産まれて1歳未満のラムを食べるなんてかわいそう。
動物たちが絶滅したり、環境が破壊されるのは人間のせい。
同じ種なのに殺し合いをする動物も人間だけ。
小五の娘がそんな持論を、真剣な顔をして、語り出しました。
子供じみた意見もありましたが、彼女の純粋で深い考えに、胸を打たれました。
エゾシカの群れに荒らされて丸坊主になったトウモロコシ畑の話し
ネズミの害で牛が病気になるかもしれない話し
実家のラーメン屋もネズミに悩んでいた話し
私は、いのちと害獣駆除のジレンマについて語りました
そのように正論で説明しようと試みても、何の意味があるのだろうかと、私は徐々に虚しい気持ちになっていきました。
それくらい、成長した小学高学年の心が美しかったからです。
いのちに対してピュアな感情を持っている娘の内面を垣間見ることができた、1日早い聖夜でした。