乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

ヨーグルト人気と暑さで牛乳が不足:酷暑は牛にも酪農業界にも厳しい問題

今日は中学校の三者面談でした。


妻と長男からその様子を聞きましたが、あまり景気の良い話を先生の口から聞くことはできなかったそうです。

北海道では中高一貫の私立学校というのはほとんどありません。公立高校を選ぶのが一般的。私は地元の行きたい高校があって、そこを目指してがんばりました。行きたい高校があるというのは勉強のモチベーションを得るのには好都合です。

 

長男は中2ですが、行きたい高校というのが彼の中で固まっていないようです。
それが勉強の意欲にもつながっていないように思われます。
人生における最初の大きな決断、それが高校選びでしょうか。
彼が入りたい高校を親が選んであげることはできません。
彼には苦しみながら決断してもらいたいです。

決断のできるヒト、これがビジネスパーソンとして成功するための必須条件でしょう。

 

↓今日は30度を超える暑さの中、1年生の実習をしました。

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ヨーグルト人気や猛暑で牛乳不足

 

最近の札幌は暑すぎます。札幌がこんなに暑いのですから、日本列島全域で酷暑に包まれているのでしょう。

乳牛として一般的なホルスタインはヨーロッパ北部(ドイツ、オランダ)が原産地です。暑さが厳しくなく、乾燥した環境で育まれた品種だけに、夏場は苦手です。教科書的には20度を超えるとウシは夏バテがはじまると言われています。

 

昨日の酪農スピードニュース(29年7月12日付)では、7月上旬の北海道の生乳生産量について報告がありました。それによると、道内の乳生産量は軒並み前年同時期を下回っているそうです。

 

一方で、同じ日の記事にヨーグルト人気についての記事がありました。
以前の記事にも書きましたが、ヨーグルトの材料として脱脂粉乳が用いられます。特に低脂肪や無脂肪といったヨーグルトは脂肪を抜いた脱脂粉乳で作られます。

暑さに伴いヨーグルトの需要がうなぎ登りのため脱脂粉乳の奪い合いの様相を呈しているのです。国産の脱脂粉乳が品薄な上に、輸入物も不足しているのが現状です。

皮肉なものです。夏場はウシは夏バテして乳量が減少する。一方でアイスクリームやヨーグルトなどの冷たい乳製品の需要が増える。
このまま「生乳生産の低迷が続くと、年末のバター不足も懸念される」(同紙)とのことです。

 

dairycow2017.hatenablog.com

 

先日も触れましたが、政府は日欧EPAの締結で酪農に打撃を与える決断をしました。
方や、国内での乳製品の需要は高く、牛乳が足りていないのは明らかです。

牛には暑さにめげずがんばって欲しい、酪農家には農政への逆風にめげずがんばって欲しい。

 

暑さの中、そんなことを考えさせられた記事でした。