乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

酪農セミナーでの、気づきと出会い

帯広に昨夜入り、今日は朝から酪農セミナーを受講してきました。


もう、おなじみになった陽気なアメリカ人講師とその弟子の若手研究員に、講義を受けてきました。

 

今日は、帰りの汽車を待つ間の短時間更新です。

 

気づきをいくつか。

 

・ルーメンモデルが熱い


私の専門の柱は、ルミノロジーといって、乳牛のルーメン(第一胃)内の栄養生理です。
研究室の名称にもなっています。

https://www.facebook.com/ruminology/

 

今日のメインテーマは、講師らが開発して、日本でも普及している飼料設計ソフトの考え方や操作法でした。

 

その考え方に、ルミノロジーの理論がふんだんに使われていることが解説されました。

 

理論については、私が学生の頃から、学んできたことです。

もろ、専門です。


このソフトのすごいところは、これまで理論だけであったルーメンモデルを、プログラミングして、飼料設計の計算に組み込んだことです。

これによって、理論を深く勉強していない人でも、ソフトがバックグラウンドで計算してくれます。

 

その理論を取り組んだシステムについて、おれたちはこんなにスゴいんだぜ、という講義内容でした(^^;)


あまりに専門的すぎて、付いてこれた人は多くはなかったのではないかと推測します。

 

研究者は、得てして、自分の業績について、人に紹介したくなります。

でも、私は、そのことを理解できない人、あるいは、楽しめない人もいるかもしれない、という配慮を忘れてはいけないと思っています。

 

私の分野が業界で熱い分野であることを改めて認識した刺激と、それを伝える場や手法について、考えせられました。

 

・素敵な出会いについて


休憩時間に、お隣に座った方から声を掛けられました。
その方は、なんと私のブログを読んでくださっているということでした。

ありがたいおはなしです!

 

それはさておき、Sさんと言いますが、彼のチャンスを逃がさない積極性に、いたく感心しました。


私の好きな言葉に、「チャンスの女神は前髪しかない」というのがあります。

Sさんは、それをムチャクチャ実践している方でした。

 

聞くと、私でも、ひるむような、栄養学の大御所の先生を、Sさんは訪問して、コーチしてもらっているということでした。

あこがれの逢いたい人に逢いに行って、教えを請う。

これって、とても学習効果が上がることですが、なかなかできるものではありませんよね。

 

それを何事もなかったように実践している、Sさんに、とても前向きな刺激を受けました。

私も、彼の行動力を見習っていきたいです。

さて、誰に逢いに行こうかな。。。

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