乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

畜産物

風が吹けばタンカーが座礁し、畜産業界は大混乱?!

スエズ運河のタンカー座礁問題、ぱっと見、中東のアクシデントなので石油が輸入できなくなったら大ごとだ!と感じます。(僕もそうでした) その視点を畜産業化に向けてみると、ことはそれだけではない大ごとだということがわかってきます。 つい先日、エサ…

学校給食で国産牛肉が食べられる?!

5月18日の日本農業新聞に、美味しそうな記事が載っていました。 記事では、農水省がコロナ関連の補正予算で、牛肉や地鶏(じどり)を対象に学校給食に提供するための経費を補助することが報じられていました。 記事を読んで、なぜ牛肉や地鶏だけなのか?とい…

人工肉

今朝、森本毅郎さんのラジオで月尾嘉男さんが「人工肉」について紹介していました。 人工肉は、「アーティフィシャルミート」や「フェイクミート」などと呼ばれ、植物タンパク質を使って工業的に作られた肉(もどき)です。 最近、私たちの畜産分野で、将来…

ビーガン、日本で広がるかな?

今夏のカナダ訪問ではいくつかの刺激的な経験をしましたが、小さなところでは、ビーガン対象のメニューが街のレストランで当たり前のように見られたことがあります。 たとえば、ランチで入ったカレーやバイキングの店では、8割方のカレーがビーガン向けでし…

ヨーロッパにおける畜産物生産に対する動向

世界的な巨大飼料メーカーのセミナーがありました。 セミナーでは、いくつものトピックスがありましたが、家畜飼料への抗生物質の添加状況の国際比較と、ヨーロッパにおける畜産物に対する消費者の考え方についての話題が興味深かったです。 家畜飼料への抗…

培養肉、食べてみたいですか?

我が家の年末は大忙し。 次男の誕生日が12月30日なので、何かと忙しい年末ですが、お誕生日ランチです。 近所の友達も呼んで、賑やかにランチを楽しみました。 こういったイベント時に出るのは決まってチキン。妻が牛肉アレルギーだからです。 さて、そんな…

搾乳の役割を終えた牛たちを肉用牛として活用

乳牛は、子を産ませ、乳を搾るための家畜です。 しかし、老齢になり、妊娠ができなくなると、子を産めない身体になります。子を産めないので、当然、乳を搾ることもできません。 ヒトもある年齢を過ぎると、子をもうけることが難しくなるように、ウシも同様…

豚肉の賞味期間に変化

豚肉には、消費期限があります。これは通常3日程度で、特殊な衛生技術を用いる場合で、6日程度となります。 日本農業新聞 - ロングライフ化進む 精肉販売 付加価値販売で消費増へ 産地・スーパー 制菌作用高めて鮮度維持 ちなみに、ウィキペディアによると、…

畜産物とマーケティング 売り方次第で、何でもばける

昨夜の未来世紀ジパングは、牛肉特集でした。中国や東南アジア諸国で、牛肉の消費が急増しており、それにともない日本でも牛肉の価格が上昇しているという内容でした。 番組の内容は、やや一面的な切り口で、専門家からするとツッコミどころが随所にみられま…

ホルスタインのオス子牛がいなくなる?!

酪農業界の新技術に、「雌雄判別精液」というものが、あります。 牛の世界では、乳牛でも、肉牛でも、メス牛を妊娠させるためには、人工授精が主流です。その他に、受精卵移植という技術も普及しています。 人工授精とは、発情したメス牛に、凍結保存したオ…

思ったほど安くなってません 市場価格と小売価格のギャップ

ここ最近の農業新聞で、野菜と卵の値崩れという、2本の記事が掲載されました。 野菜の記事は、4月22日付で、キュウリ、レタス、キャベツなどの市場価格が低迷しており、農家の手取り収入が減ってるという内容です。 日本農業新聞 - “暑い春”野菜低迷 生育進…

羊肉を食いながら、肉食系の生き方の価値を考えた夜

私は学生時代、めん羊を使って研究をおこなっていました。 札幌育ちの自分にとってジンギスカンはカレーやハンバーグのように、親しみある料理のレパートリーの一つでした。タマネギやモヤシとともに炒められるラム肉。これがあれば何杯でもご飯を食べること…

チーズを巡る問題と相手の身になって考えることの大切さ:日欧EPA大筋合意

私は学会参加などでヨーロッパに出張することがあります。 最近出かけたオランダ、フランス、ドイツなどでは物価が高く、滞在中は食事のたびに飛んでいくお金に気が滅入ります。 そんな物価の高いヨーロッパですが、中にはとてもお値打ちな食材があります。 …

プロシューマーがこれからの畜産業界をリードする:中国養鶏事情

私はビジネス、業界関係のメールマガジンをいくつか購読しています。その中で、畜産に関する興味深いトピックスがありました。 オルテック・アップデート(2017年5月30日)【中国でのプロシューマ―の出現とそれが家きん生産に与える影響】 というものです。 ネ…

地球規模の食について考える:アメリカの隠れた飢餓_上(ナショナルジオグラフィック)

ため息オジサンただいま統計処理セミナー会場で、始まりを待っています。テーマは非線形モデルを用いた解析方法。 ところで、みなさんの周りにもいないでしょうか?ため息をついてぶつぶつネガティブな独り言をいうオジサン。。。私の斜め後ろの席にもお一方…

VIV ASIA 2017とクロントイ市場:バンコク

おばんです。バンコクの空港で更新です。 マイナス10℃からの訪タイ、体に応えます。今日の最高気温は36℃の予報でした。。。 ホテルで、700バーツかかりましたが、18時までのレイトチェックアウトを頼んでみました。これが、大正解でした。朝から午後までの展…

国産牛肉?和牛?輸入牛肉?

おばんです。 先日、十勝若牛のローストビーフについて触れました。 dairycow2017.hatenablog.com たまたま牛肉つながりで、昨日の日本農業新聞の1面にこんな記事が出ていました。 ホル雄肉手堅い需要(日本農業新聞20170301) 「輸入牛肉と競合するなど減産…

圧倒的な集中力で仕事をした日

おばんです。 今日は晩ご飯を食べながら、家族で「ズートピア」の続きを観ました。 十勝若牛のローストビーフ 今日の晩ご飯、先日の清水町出張土産の十勝若牛のローストビーフをいただきました。十勝若牛はホルスタインの雄牛の肉です。通常のホルスタイン雄…

本物のラム肉

おばんです。 今日は我が家に留学生のMさんと卒論で頑張っているゼミ生を招待して、焼き肉&お好み焼きパーティーでした。とても楽しく盛り上がりました。 子どもたちも大喜びで、特に4歳の次男はみんなにかわいがられてご満悦でした。 焼き肉で食べたのが、…