乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

農業事情

今、このタイミングで、酪農家が牛舎を新築するには

懇意にしている酪農家が搾乳ロボット牛舎を新築する計画があると相談を受けました。 その件で、幅広い専門家を招いて検討会をするということで、僕も呼ばれました。 検討会に招かれたのは、僕の他には、牛舎設計のプロ、飼料設計から酪農経営まで幅広い守備…

スマート化による農業の進化

現代の酪農、農業では規模拡大や労働力不足から、1人あたりの作業量が増加する傾向にあります。 さらに、生産効率:たとえば家畜1頭あたりの生産量、飼料1kg当たりの生産量、畑1ヘクタール当りの生産量、労働者1人あたりの生産量、労働1時間あたりの生産量と…

スマート化による農業の進化

現代の酪農、農業では規模拡大や労働力不足から、1人あたりの作業量が増加する傾向にあります。 さらに、生産効率:たとえば家畜1頭あたりの生産量、飼料1kg当たりの生産量、畑1ヘクタール当りの生産量、労働者1人あたりの生産量、労働1時間あたりの生産量と…

ウクライナ危機と家畜飼料の関係

オルテック・ジャパン社が定期配信しているニースレター『オルテック・アップデート』があります。 今日(3月7日)配信の号に、ウクライナ・ロシア紛争とヨーロッパの家畜飼料についての考察が掲載されていました。 ************オルテック・ア…

牛乳の流通、その摩訶不思議な仕組み

先週で子供たちは終業式。 今週から、学乳といって、給食用の牛乳が不要になります。 さらに、ここ数年の乳生産の増量のかけ声の下、生産量も右肩上がりで上がってきており、牛乳が余り気味になってきました。 そんなわけで、北海道では乳製品が過剰在庫とな…

ネット環境のないところが北海道にはたくさんあります

我が家の小2の息子君には、タブレット型の学習教材をやってもらっています。 さすが大手が売り出していることだけあって、子どもにアキさせない工夫がちりばめられています。毎月表彰されたり、ポイントがたまるとゲームができたり、簡単なネットに接続でき…

プラスチックゴミの輸出ができなくなると

私は学生時代、「東京に原発を」(広瀬隆著)という本を読んだり、反原発を唱えていた高木仁三郎氏の講演会に参加したりしていました。 その時に、原発から排出される核のゴミ(プルトニウム)をフランスやイギリスに輸出していることを知りました。 自国で…

巨大酪農団体と自由を求める酪農家

「ガイアの夜明け」が、またやってくれました。 昨夜、またまた、「ガイアの夜明け」が一石を投じる番組を放映しました。 2018年8月14日放送 巨大規制に挑む!~バターの闇 新たな戦い~|日経スペシャル ガイアの夜明け : テレビ東京 酪農家は、自分の所有…

思ったほど安くなってません 市場価格と小売価格のギャップ

ここ最近の農業新聞で、野菜と卵の値崩れという、2本の記事が掲載されました。 野菜の記事は、4月22日付で、キュウリ、レタス、キャベツなどの市場価格が低迷しており、農家の手取り収入が減ってるという内容です。 日本農業新聞 - “暑い春”野菜低迷 生育進…

真実は、ヤブの中? 新聞から、本当のことを知ることはできるのか?

4月28日付の、北海道新聞の1面に、農業系企業の不正が報じられました。 今回は、その企業の、顧客に対する背信行為を、述べるつもりはありません。 以前も、このブログで指摘しましたが、またまた新聞によってかなりの温度差があったので、紹介します。 dair…

抗生物質不使用の畜産物がアツい

オルテックという世界的な畜産用飼料企業があります。 そこから送られてきた今日のメールマガジンのテーマは、抗生物質不使用の豚肉についてでした。 ※掲載されていたリンクは、残念ながら英語版でした。 「抗生物質不使用:もう一つのホワイトミート、豚肉…

世の中の「事実」は報道機関によって作られる?!

1月15日の新聞報道で、興味深い記事を、見かけました。 「外国人実習生に労災死が増えている」という記事です。 外国人実習生というのは、農業や製造加工業などの技能を、学ぶために外国から人材を受け入れる制度です。「実習生」、これは上手な言葉ですが、…

鳥インフルエンザ発生のたびに思うこと

香川県の養鶏場で、鳥インフルエンザに罹患した、ニワトリが見つかりました。 鳥インフルエンザは、正式名称を高病原性鳥インフルエンザといって、 これに罹った家畜のトリ(家禽)は、その病気を発症した鳥だけでなく、その農場に在籍する全てのニワトリを…

スマート農業がきてます

昨日の「ガイアの夜明け」は、スマート農業が特集されていました。 スマート農業というのは、ITやAIの技術を使った機器を使って農業や畜産、酪農の作業を軽減したり精密化したりするものです。 スマート農業には様々な分野で活用されています。 大きなところ…

夏休みは牛飼いにとっても重要:乳牛の夏バテと学乳の話し

おばんです。 今日は比較的過ごしやすい夜です。 昨夜は大学時代の友人とプチ同窓会でした。長い期間では20年ぶりという人もいてとても盛り上がりました。私は奥さんラブネタでどん引きされていたかもしれませんが(^^;) ↓息子と近所のお友達、今日の一コマ …

チーズを巡る問題と相手の身になって考えることの大切さ:日欧EPA大筋合意

私は学会参加などでヨーロッパに出張することがあります。 最近出かけたオランダ、フランス、ドイツなどでは物価が高く、滞在中は食事のたびに飛んでいくお金に気が滅入ります。 そんな物価の高いヨーロッパですが、中にはとてもお値打ちな食材があります。 …

ガソリン難民?!:農村部からガソリンスタンドが消える

地域にとってなくてはならないものに学校があります。私の住む札幌でも子供が少なくなっており、地元の小学校では1学年2クラスしかありません。 学校以外にも、スーパーや病院なども地域を形成するために必要不可欠です。買い物難民という言葉は、地域興しで…

自分の牛乳は自由に売りたい:若手酪農家の挑戦(ガイアの夜明けを観て)

昨夜は空手教室、平日夜の部に行ってきました。いつもは次男の付き添いで子どもの部なので、いささか物足りない練習です。昨夜は成人の部ということもあり、とても刺激に満ちた時間になりました。今後も汗をかきに週1で通おうと思った次第です。 さて、21時…

不案ないが買わない「隠れ風評」:福島県産食品(日本農業新聞より)

日本農業新聞ネタが続きます。 5月27日(土)の日本農業新聞1面に次のような記事が掲載されました。 「福島県産食品の安全性に不安はないが買わないという消費者が、一定割合いることが、JA福島中央会が26日に公表した調査で明らかになった。」 日本農業新…

新規就農者は外国人:ネパール人ビシュヌさんがタマネギ農家に

5月27日(土)付けの日本農業新聞に新しい可能性に満ちた記事が紹介されていました。 「34歳、はるばるネパールから就農 北海道日高町 ギリ・ビシュヌさん」 日本農業新聞 - [未来人材] 34歳、はるばるネパールから就農 北海道日高町 ギリ・ビシュヌさん …