乳牛と酪農を科学する

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乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

受験を終えて、勉強のできるヒトとできないヒトの違いを考えた

北海道では、昨日、公立高校の入試がありました。
我が家の中3の息子も、ひたすら受験勉強に取り組んでいました。

 

私も、彼の勉強にびっしり付き合ったおかげで、高校入試問題の傾向がすっかり頭に入りました。

数多くの過去問や問題集を説いた結論は、難関私立校を除き、公立入試レベルでは、どの教科も一定のパターン問題から出題されるということでした。

 

昨日の入試問題も、今朝の朝刊に掲載されていました。
理科や数学といったわかりやすいところを眺めましたが、ほぼ全ての問題が、過去にどこかで出会ったようなデジャヴのような問題ばかりでした。

過去問をパーフェクトに解けるように準備していた生徒であれば、8割、9割を取ることはさして難しくはなかったでしょう。


どこかで見たような問題ばかりなので、5年分くらいの過去問の解き方を身に付けさえすれば、どの解き方を当てはめるかを決めれば、あとはオートマチックに正解にたどり着けるでしょう。

 

解き方を身に付けるためには、頭が良いとか、秀才といわれる才能は、全く必要ないというのが、この1年間受験勉強に付き添った私の結論です。

 

解き方を覚えて、目の前に問題に当てはめるだけですから。

 

ですが、実際の平均点は、例年5割前後。
我が家のムスコも含めて、満点近い点数を取るなんて夢の世界という受験生が多いことでしょう。

 

私がムスコを見ていて、確信したことがあります。

問題を解けるようになれないヒト(勉強ができるようにならないヒト)は、学校や塾の先生の解説あるいは問題集の答えに書かれている解説を、理解できないということです。

このような受験生は、模試を受けても、模範解答に書かれている解説が理解できないので、間違った問題をいつまでたっても解けるようにならないのです。

 

人が話していることが理解できない
書いてあることが理解できない

 

これは、「AI vs. 教科書が読めない子どもたち(新井 紀子著)」に書いてあった通りです。

 

突き詰めて考えると、義務教育の中学生に求められるレベルの入試問題は、ひらめきや才能が必要ではなく、人の話が聴けて、教科書が読めるレベルであれば解けるように設定しているでしょう。

 

今日あった出来事、読んだ本、ダラダラと見たテレビ番組、何でも良いですが、そこで得た内容を、言葉や文字で人に伝えることができるようになることが、最低限必要なスキルなのではないでしょうか。

 

人の話が聴ける
書いてある内容を正確に把握できる
それらを、簡潔に言葉や文字を使ってアウトプットできる

 

これが、高校入試に勝つ、最低限求められる「能力」だと思います。

 

ムスコには、中学時代に間に合わなかったかもしれませんが、これから進む次のステップで身に付けていってもらえればと願っています。

 

↓次男は、春から小学生です(^^)

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