乳牛と酪農を科学する

乳牛と酪農を科学する

乳牛の栄養や酪農システムについて大学教授がつぶやきます

新聞

イチオシの注目の2作品、テレビと新聞小説

僕が毎日(毎週)楽しみにしている作品が二つあります。 毎日の方は道新の新聞小説「かたばみ」(木内昇著) 昭和19年の東京の下町を舞台にした小説です。 挿絵がメンコくて、コミカルな場面も多く描かれています。特に、戦時中であっても、くだらねえ戦争は…

イチオシの注目の2作品、テレビと新聞小説

僕が毎日(毎週)楽しみにしている作品が二つあります。 毎日の方は道新の新聞小説「かたばみ」(木内昇著) 昭和19年の東京の下町を舞台にした小説です。 挿絵がメンコくて、コミカルな場面も多く描かれています。特に、戦時中であっても、くだらねえ戦争は…

身近な問題、ミャンマーの軍事クーデーター

何度かこのブログにも登場しましたが、ミャンマー人の元留学生でミンさんという素敵な男性がいます(歳も近く、友人といってもよい大切な存在です)。 彼はとても頑張り屋です。本学に滞在中の研究成果をまとめた学術論文では、アメリカの最高峰の学会誌であ…

学校給食で国産牛肉が食べられる?!

5月18日の日本農業新聞に、美味しそうな記事が載っていました。 記事では、農水省がコロナ関連の補正予算で、牛肉や地鶏(じどり)を対象に学校給食に提供するための経費を補助することが報じられていました。 記事を読んで、なぜ牛肉や地鶏だけなのか?とい…

免疫力と血糖の話し

私がとっている新聞には、定期的にフリー情報誌が折り込まれます。 今朝の朝刊に折り込まれていた「ontona」に興味深い記事が紹介されていました。 テーマは、コロナウィルスのような感染症と血糖値の関係についてです(解説は竹内医師)。 血糖値が高くなりす…

マスクが足りない

妻は、喉が弱く、マスクが欠かせません。 おまけに、娘の小学校では、先週はインフルエンザで学級閉鎖がありました。 それでなくても、新型肺炎の影響で、普段マスクを付けなかった人たちも、街ではマスク姿です。 羽生選手と紀平選手が優勝した先日のスケー…

朝の新聞小説は、前向きな気持ちになれるものが読みたいな

北海道新聞の、朝の新聞小説が、今日から新しい作品に変更になりました。 前作(「逃亡者」、中村文則)は、人種差別、戦争、宗教弾圧、人の心の闇、とあまりに暗い内容でした。 毎朝、目を通しましたが、人間の暗部ばかりが目立つ作品でした。 暗さと明るさ…

SDGs:バイオガスプラントの原料と発電

先日の北海道新聞に「別海に牧草バイオ発電所」という記事が載りました(4月4日付)。 別海に牧草バイオ発電所 地元企業など建設 サイレージ原料:どうしん電子版(北海道新聞) これは、なかなか画期的なことだと感じました。 まずは、バイオガス発電という…

日本の近隣諸国に超巨大酪農場が乱立

2019年2月6日付の酪農スピードニュースが「ベトナム最大のギガファームは生産量20万㌧」と報じました。 この牧場では、4万頭の乳牛が飼われ、1日500トン(年間18万トン)の牛乳を生産するそうです。20万トンの牛乳出荷が当面の目標だそうです。 何から何ま…

なぜ道外でも北海道産の牛乳が売られているのか?

先日の北海道新聞の一面に、「ホクレン貨物船、積載力2割増 生乳需要受け2隻とも更新へ」(1/4紙面)という記事が掲載されました。 www.hokkaido-np.co.jp 私は道外に出張した際に、スーパーマーケットなどを回って、牛乳売り場を眺めるのが好きです。品揃…

培養肉、食べてみたいですか?

我が家の年末は大忙し。 次男の誕生日が12月30日なので、何かと忙しい年末ですが、お誕生日ランチです。 近所の友達も呼んで、賑やかにランチを楽しみました。 こういったイベント時に出るのは決まってチキン。妻が牛肉アレルギーだからです。 さて、そんな…

害獣被害からみる、多面的な視点の大切さ

本学では、牛用の飼料として、牧草と飼料用トウモロコシ(デントコーン)を栽培しています。 牧草は、年に2~3回、初夏から秋口にかけて収穫します。デントコーンは、9月下旬から10月上旬にかけての収穫です。 我が大学は、札幌市に隣接する江別市にあり、野…

搾乳の役割を終えた牛たちを肉用牛として活用

乳牛は、子を産ませ、乳を搾るための家畜です。 しかし、老齢になり、妊娠ができなくなると、子を産めない身体になります。子を産めないので、当然、乳を搾ることもできません。 ヒトもある年齢を過ぎると、子をもうけることが難しくなるように、ウシも同様…

プラスチックゴミの輸出ができなくなると

私は学生時代、「東京に原発を」(広瀬隆著)という本を読んだり、反原発を唱えていた高木仁三郎氏の講演会に参加したりしていました。 その時に、原発から排出される核のゴミ(プルトニウム)をフランスやイギリスに輸出していることを知りました。 自国で…

豚肉の賞味期間に変化

豚肉には、消費期限があります。これは通常3日程度で、特殊な衛生技術を用いる場合で、6日程度となります。 日本農業新聞 - ロングライフ化進む 精肉販売 付加価値販売で消費増へ 産地・スーパー 制菌作用高めて鮮度維持 ちなみに、ウィキペディアによると、…

ホルスタインのオス子牛がいなくなる?!

酪農業界の新技術に、「雌雄判別精液」というものが、あります。 牛の世界では、乳牛でも、肉牛でも、メス牛を妊娠させるためには、人工授精が主流です。その他に、受精卵移植という技術も普及しています。 人工授精とは、発情したメス牛に、凍結保存したオ…

思ったほど安くなってません 市場価格と小売価格のギャップ

ここ最近の農業新聞で、野菜と卵の値崩れという、2本の記事が掲載されました。 野菜の記事は、4月22日付で、キュウリ、レタス、キャベツなどの市場価格が低迷しており、農家の手取り収入が減ってるという内容です。 日本農業新聞 - “暑い春”野菜低迷 生育進…

真実は、ヤブの中? 新聞から、本当のことを知ることはできるのか?

4月28日付の、北海道新聞の1面に、農業系企業の不正が報じられました。 今回は、その企業の、顧客に対する背信行為を、述べるつもりはありません。 以前も、このブログで指摘しましたが、またまた新聞によってかなりの温度差があったので、紹介します。 dair…

牛乳の風味報道から見えてくる、生きた食材への過剰な反応

今日の農業新聞(2018年3月19日付)に、給食用牛乳(学乳)の風味についての特集が組まれていました。 昨年6月、茨城県で、学乳の異臭騒ぎが発生したことは記憶に新しいです。 【茨城新聞】牛乳会社が設備点検 給食異臭 異常、確認できず 学乳の味や匂いに、…

先細りの都府県酪農と、酪農に燃える学生たち

北海道新聞の、昨日(2018/03/05)の一面記事は、酪農業界に関するものでした。 「道産生乳移出増 40万トン超」という、記事です。 www.hokkaido-np.co.jp 酪農情勢に日々触れている業界関係者にとっては常識ですが、北海道から大量の牛乳が、本州に大量に送…

この10年間の食生活の変化「日本農業新聞」

今日の農業新聞(2018/03/05)に、興味深い特集が組まれていました。 2017年と2007年の、1世帯(二人以上)当たりの、食費の年間支出額の分類が、表で示されていたのです。特集からは、この10年間で、日本人の食卓が、大きく変化したことが示されています。 …

世の中の「事実」は報道機関によって作られる?!

1月15日の新聞報道で、興味深い記事を、見かけました。 「外国人実習生に労災死が増えている」という記事です。 外国人実習生というのは、農業や製造加工業などの技能を、学ぶために外国から人材を受け入れる制度です。「実習生」、これは上手な言葉ですが、…

鳥インフルエンザ発生のたびに思うこと

香川県の養鶏場で、鳥インフルエンザに罹患した、ニワトリが見つかりました。 鳥インフルエンザは、正式名称を高病原性鳥インフルエンザといって、 これに罹った家畜のトリ(家禽)は、その病気を発症した鳥だけでなく、その農場に在籍する全てのニワトリを…

雨の休日の幸せと、裁判所への期待と幻想:書評「裁判所の正体」

今日の札幌は雨。その分、猛暑も一段落です。湿度は高いけど、気温低いのでとても過ごしやすく、妻も少し元気が戻りました。 心配なさってくれたnon46さん、アンディさんありがとうございます。 ついでながら、いつも拙文にお付き合いただ来ありがとうござい…

ガソリン難民?!:農村部からガソリンスタンドが消える

地域にとってなくてはならないものに学校があります。私の住む札幌でも子供が少なくなっており、地元の小学校では1学年2クラスしかありません。 学校以外にも、スーパーや病院なども地域を形成するために必要不可欠です。買い物難民という言葉は、地域興しで…